機業[語句情報] »
機業
「機業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
機業の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「田舎教師」より 著者:田山花袋
牛乳屋の小さい牧場には牛が五六頭モーモーと声を立てて鳴いていて、それに接した青縞
機業会社の細長い建物からは、機を織る音にまじって女工のうたう声がはっきり聞こえる....
「縮図」より 著者:徳田秋声
もので、水田というものもきわめてまれであった。織物が時に銀子のところへ届き、町の
機業家も親類にあるのだったが、この村では塩鮭の切身も正月以外は膳に上ることもなく....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
とは、之がいつも必ず何等かの利害打算に基いているという点なのである。だからこそ投
機業者人気商売は、迷信的なのだ。その人はこの点には殆んど見向きもしないで、単に科....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
てやった。たとえばある場合には彼は、自分の信用と資本を投じて、ブーローニュの網目
機業を助け、フレヴァンの麻糸紡績業を助け、ブーベル・スュール・カンシュの水力
機業....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
引き続き、「とく」の織れる機を断てりという。しかるに、同地方にては女子はもっぱら
機業をもって職とすることなるに、「とく」に限りてこの業に従事せしむることあたわざ....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
のみならず、中京にも京阪にもまた遠く海外にも拡げました。 しかしこれらの大きな
機業地で、盛に作られているのは、どんな品物でしょうか。惜しい哉、どこまでも営利の....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
が見える。夜物語りの酒のあとで、時頼が土地の織物について訊ねたりしている。ここの
機業史はそれほど古い。が今は、繊維工場の煙とつが、渡良瀬川をけむらせていた。 ....
「九谷焼」より 著者:中谷宇吉郎
描かないらしい。何となく、諦《あきら》めているというような感じがする。その息子は
機業場の事務員となって、新調の背広を着て毎日通っていた。それが得意だったらしく、....