機軸[語句情報] »
機軸
「機軸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
機軸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
そうか、砕氷船か」 聞き手の両人は、目を瞠《みは》った。 「それも並々ならぬ新
機軸を持った砕氷船なんだ。この船は、外部から氷に押されるとだんだん縮むのだ。船の....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
的方針に向かわしめたるものあり、十一年の中ごろ、時の政府に強大の権力を占め内閣の
機軸たるところの一政事家は賊の兇手に罹りて生命を殞したり。岩倉右府の力量をもって....
「知と疑い」より 著者:寺田寅彦
らにさらにまた少ないのである。 古来邦画家は先人の画風を追従するにとどまって新
機軸を出す人は誠に寥々たる晨星のごときものがあった。これらは皆知って疑わぬ人であ....
「わが中学時代の勉強法」より 著者:寺田寅彦
みもなくのんきに育てられたほうである。従ってこれが勉強法と言っても、別になんの新
機軸もなく、そうたいして骨折って勉強したこともない。否、かえって自分の学生時代を....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
漢文学然るに非ず。英のシエクスピールやミルトンや仏のパスカルやコルネイユや皆別に
機軸を出さざる莫し。然らずんば何の尊ぶ可きことか之れ有らん。 記してあるのみな....
「幽霊の衣裳」より 著者:田中貢太郎
後|天保になって菊五郎は、堺町の中村座の夏演戯で亦『四谷怪談』をやる事になり、新
機軸を出すつもりで、幽霊の衣裳に就いて考案したが、良い考えが浮ばなかった。 ち....
「「二銭銅貨」を読む」より 著者:小酒井不木
料は少いのである。それ故今後の探偵小説家はどうしても筋の運び方、材料の取り方に新
機軸を出すより外はないであろう。 こんな理窟を並べると何だか擽ったいような気持....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
よとは言わない。各人各様の道があり、私の店にいる諸君が、他日中村屋を出て、自ら新
機軸を立て、大いに個性を発揮して新商道を起してくれることをこそ望むのであるが、そ....
「神経」より 著者:織田作之助
いたが、その放送中赤トンボが三度も飛ばされたのには些か閉口した。しかし放送員の新
機軸は認めることにした。ところが、あとでその時の音楽会に出演した人にきくと、その....
「美術学校時代」より 著者:高村光太郎
周知のことで、当時としては非常に新しいものであった。線のない絵を描いたり色々と新
機軸を出した。その為に今度は高山樗牛が美術評論を発表するなど、なかなか華々しい有....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
論をきかなかった。小生の思う所は「大内旅館」はあなたが今までかいたもののうちで別
機軸だと思います。そこがあなたには一変化だろうと存じます。即ちあなたの作が普通の....
「新案探偵法」より 著者:小酒井不木
ば、誰が何と言おうとも、この男が犯人にちがいなく、これによって世界の探偵学に一新
機軸を開き得るかと思うと、心臓が肋骨の外へ踊り出すような感じを起しました。 男....
「随想」より 著者:上村松園
年に明治二十六年、楳嶺先生の塾へも通ってその後に竹内栖鳳先生の御訓導を受けた。新
機軸への開拓に深く印象づけられて、幸いにも今日あるに到ったことは勿論、日本画の骨....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
、久松の心中学には落第です……それはあなたが、心中せんとする場合に際して、何ら新
機軸を出さないからです。いったい古いじゃありませんか? 私たちの真似をしてみたり....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
同じように、おもむろに気永く修業する覚悟でやることが大切だと私は考えます。早く一
機軸を出そうなどとしてあせることや、強いて人目に立つような新しい試みをしようとし....