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「機運〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

機運の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
るのはさらに名誉なことじゃない。日清戦争以来日本は世界の檜舞台に乗りだした。この機運に際して老人が我々青年を指導することができなければ、青年が老人を指導しなけれ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
勉めていた。シキスツス第五世は壮麗なヴァチカン宮の図書館を建設し充実した。新興の機運は正に熟していて、同時に既に始まっていた彼の残忍な宗教裁判を先頭に立てた反動....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
に混乱した暗黒時代の様に見られるけれども、この混乱の中に、自ら統一に向おうとする機運が動いて居るのを見逃してはなるまい。英雄豪傑が東西に戦って天下の主たろうと云....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
年の夏のことで、労働運動の盛んに起こってきた年の夏で、警視庁は躍起となって、この機運に乗じて運動を起こそうとする社会主義者の検挙に腐心したのです。そしてYと同時....
獅子は死せるに非ず」より 著者:小栗虫太郎
らば、あるいは他に、専門誌が生れはせぬかと云うことであった。しかし、いまではその機運もなく……沮喪にかさね、最後の十二巻目が来てしまったのである。 われわれは....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
をめぐらしてその隠れの里を執著の窟に求めても好い。その執著の窟戸を折々開けて、新機運に促されつつ進展して行く人の世の風光を心ゆくばかり打眺めて佇んでいる姿がある....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
。 私は、この研究機関が、実は、権威ある新聞各社の合同発議によつて速かに実現の機運を促されることは、なんとしても一番魅力のある行き方だと夢想している次第です。....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
在、劇壇の内部と、それに密接した外郭とに動きつつある、微力かも知れないが、新鮮な機運を、君は見逃してはなりません。 はっきり言えば、その母胎の一つ二つが、既に....
楠公夫人」より 著者:上村松園
自分の思う絵を、私は機運がくると、たちまちそれの鬼となって、火の如き熱情を注いで――これまでにずいぶ....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
かったが、どうも川上一派ほどには人気が引き立たなかったようであった。 それでも機運はだんだんに熟して来て、あくる二十五年の春、川上一派が猿若町の市村座に楯籠っ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
トンやスコットの飜訳小説が続出して歓迎され、政治家の創作が頻りに流行して新らしい機運に向いていた時であったから、今の博士よりも遥にヨリ以上重視された文学士の肩書....
周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
任されたのは、多年埋没して世に忘れられていた当山の大遺蹟が、いよいよ世に出るべき機運を造ったものだ。 石城山には延喜式内|石城神社がある。今は郷社の社格である....
オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
秋の九月号に発表せられた。けだしこの神に関する研究が、ますます盛んになろうという機運の到来したものといわねばならぬ。もしこれをこの神の威霊を信ずる人たちに言わせ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
て教会を設立するものあり。みな会員、日を追って増加す。ああ仏教、西洋に流行するの機運すでに熟せりと。別に臨みて会主また曰く、われはまことに仏教を奉ずるものなり、....
新童話論」より 著者:小川未明
思議な郷土的な物語は、これを新興童話の名目の下に、今後必ずや発達しなければならぬ機運に置かれています。いまの児童の読物のあまりに杜撰なる、不真面目なる、そして調....