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「機関室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

機関室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ちゅうちょ》した。どんな秘密が潜んでいるかだれも知る人のないその内部は、船中では機関室よりも危険な一区域と見なされていただけに、その入り口さえが一種人を脅かすよ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ンジンに噴きこまれて行った。ビューンとタービンは、甲高い響をあげて速力を増した。機関室の温度計の赤いアルコール柱はグングン騰って行った。 途端に、艦列を斜めに....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
揺った。棚からもの音や、波に横ッ腹がドブ――ンと打ち当る音がした。――その間中、機関室からは機関の音が色々な器具を伝って、直接に少しの震動を伴ってドッ、ドッ、ド....
怪星ガン」より 著者:海野十三
察しているわけだった。 (ふむ。だいたいわかったぞ。あとは、一番艇内でたいせつな機関室の金属の壁のぐあいを調べることができれば、それで下調べはすむ) 怪人ガス....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
ぜったいに故障を起さないものとしてあったんだが、昨日大きな隕石《いんせき》が艇の機関室の外側へぶつかったことを知っているね。あれ以来、どうも調子がよくないんだよ....
火星探険」より 著者:海野十三
君たちは……。この宇宙艇《うちゅうてい》はね、まだ出発するはずではなかったんだ。機関室で、或るまちがいの事件が起ったため、こうしてまちがって離陸したんだ」 「へ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
の電灯は、全部消えてしまった。どこもかしこも、たちまち、まっくらやみだ。 ただ機関室などの大事なところは、夜光塗料が、かすかに青白く光って、機械の運転に、やっ....
怪塔王」より 著者:海野十三
「ここは何をするところなの」 「さあおじさんにはわからないよ。しかしまるで軍艦の機関室みたいだね」 「塔の中に、軍艦の機関室があるなんて、変だね」 「うむ変だね....
幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
というのに、なんということだろう。 「さあ、甲板へかけあがれ」 「おい、こっちは機関室へいそぐんだ」 船員たちは、樹と樹の間をとびまわる猿の群のように、すばし....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
が帰艦していないことは、長谷部大尉の耳にも入らずにはいなかった。 彼はすぐさま機関室へとんできた。 「川上機関大尉が帰らぬというが本当か」 それは遺憾ながら....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
嫌をよくしている。もし危険区域脱出の機会が見えたらば、少しの猶予もないようにと、機関室には蒸気が保たれて、出発の用意が整っている。 船長はまだ例の「死」の相か....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
危に白旗の信号を送ったのであった。 ところが、その瞬間、四の弾が舷側を貫いて、機関室に命中した。そうして、進行を停止した船に、艇から、次の信号が送られたのであ....
取舵」より 著者:泉鏡花
したる五六|艘の船は漕寄せたり。 俵の数は約二百俵、五十|石内外の米穀なれば、機関室も甲板の空処も、隙間なきまでに積みたる重量のために、船体はやや傾斜を来して....
火夫」より 著者:カフカフランツ
「ぼくがスロワキア人といっしょにいた船室のすぐ前にのぞき窓がついていて、そこから機関室が見えましたよ」 「そうだ。わしはそこで働いていたんだ」と、火夫はいった。....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
エタ式の流れに乗って、遠い屋外の白光から、一旦|黄色光に変じ、黄色光から、宏壮な機関室に入って、やや本然の木地の明りにその色は沈静して、しかして、コトリコトリと....