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檀
「檀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
檀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
台を眺め出した。のみならず同伴の外国人の男女《なんにょ》と（その中には必ず彼女の
檀那《だんな》の亜米利加人も交《まじ》っていたのであろう。）愉快そうに笑ったり話....
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
この四人の夫をいずれも過不足なしに愛している。僕はまだ日本にいた時、やはり三人の
檀那《だんな》と共に、一人の芸者を共有したことがあった。その芸者に比《くら》べれ....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
お鈴は彼女の安ものの指環《ゆびわ》に何か世帯じみた寂しさを感じた。
「これは兄が
檀那様《だんなさま》に差し上げてくれと申しましたから。」
お芳は愈《いよいよ》....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
好《かっこう》には、未《いまだ》に珊瑚礁《さんごしょう》の潮《しお》けむりや、白
檀山《びゃくだんやま》の匂いがしみているようです。
弥三右衛門は長い御祈りを終....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
ある。
「そうだ。青蓋《せいがい》句集というのを出している、――あの男が小えんの
檀那《だんな》なんだ。いや、二月《ふたつき》ほど前《まえ》までは
檀那だったんだ。....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
の青や赤がいかにも美々しく入り交って、経を読む声、鈴《れい》を振る音、あるいは栴
檀沈水《せんだんちんすい》の香《かおり》などが、その中から絶え間なく晴れ渡った秋....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
す》や長椅子、壁に懸《か》かっているナポレオン一世の肖像画、彫刻《ほり》のある黒
檀《こくたん》の大きな書棚、鏡のついた大理石の煖炉《だんろ》、それからその上に載....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
しょけ》にその位牌の由縁《ゆかり》を尋ねた。ところがさらに意外な事には、祥光院の
檀家たる恩地小左衛門のかかり人《びと》が、月に二度の命日には必ず回向《えこう》に....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
方を占って頂きたいと云った。
すると老人は座敷の隅から、早速二人のまん中へ、紫
檀《したん》の小机を持ち出した。そうしてその机の上へ、恭《うやうや》しそうに青磁....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
》のキャビネットにあるようなものではない。第一これは顔を除いて、他はことごとく黒
檀《こくたん》を刻んだ、一尺ばかりの立像である。のみならず頸《くび》のまわりへ懸....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ちまつもよう》の倭衣《しずり》を着た、容貌《ようぼう》の醜い一人の若者が、太い白
檀木《しらまゆみ》の弓を握って、時々切って放す利《とが》り矢であった。
その白....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
も一度なぞは勇之助が、風か何か引いていた時、折悪く河岸の西辰《にしたつ》と云う大
檀家《おおだんか》の法事があったそうですが、日錚和尚は法衣《ころも》の胸に、熱の....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
ました。
すると間もなく煙客翁は、庁堂《ちょうどう》へ案内されました。ここも紫
檀《したん》の椅子《いす》机が、清らかに並べてありながら、冷たい埃《ほこり》の臭....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
の二冊のうちには、あの「わが袖の記」のはいっている五巻がある。自分はその一冊を紫
檀《したん》の机の上へ開いて、静かに始めから読んでいた。
むろんそこには、いや....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
《ぬし》を見たと思うと、たちまち当惑《とうわく》の色に変り出した。「やあ、こりゃ
檀那《だんな》でしたか。」――客は中折帽を脱ぎながら、何度も声の主《ぬし》に御時....