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檀家
「檀家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
檀家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
しょけ》にその位牌の由縁《ゆかり》を尋ねた。ところがさらに意外な事には、祥光院の
檀家たる恩地小左衛門のかかり人《びと》が、月に二度の命日には必ず回向《えこう》に....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
も一度なぞは勇之助が、風か何か引いていた時、折悪く河岸の西辰《にしたつ》と云う大
檀家《おおだんか》の法事があったそうですが、日錚和尚は法衣《ころも》の胸に、熱の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
《なっしょ》は全真、この二人が先ず居すわることになりました。勿論、貧乏寺で碌々に
檀家もないのですから、住職も納所もそこらを托鉢《たくはつ》に出歩いたりして、どう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こうして何事もなく過ぎているうちに、思いもよらない事件が出来《しゅったい》して、
檀家は勿論、世間の人々をもおどろかしたのである。事件の起る前夜、住職の英善は、根....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と将棋盤が残っているのを御存じですか」 「知りません」 「吉原の三浦屋はこの寺の
檀家であったそうで、その縁故で高尾の碁盤と将棋盤を納めたと云うことになっています....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い寺で修行したこともあって、なかなか学問も出来るし、字なんぞも能く書くそうです。
檀家の気受けも好し、別に悪い評判も無いと云います。俊乗という坊主は男がいいので、....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いかにも殊勝な申し分であるので、諸人はいよいよ仏陀の示現と信じるようになって、
檀家の布施や寄進が日ましに多くなった。それに付けても、寺があまりに荒れ朽ちている....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
人坂の大円寺に、通称|長五郎坊主という悪僧があった。彼は放蕩破戒のために、住職や
檀家に憎まれたのを恨んで、明和九年二月二十八日の正午頃、わが住む寺に放火した。折....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の食器を置き忘れたことを思い出したので、ふたたび下山して寺へ引っ返すと、あたかも
檀家で供養をたのみに来ている者があった。他の僧らは講師の顔をみて喜んだ。 「あな....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
三 西明寺――もとこの寺は、松平氏が旧領石州から奉搬の伝来で、土地の町村に
檀家がない。従って盆暮のつけ届け、早い話がおとむらい一つない。如法の貧地で、堂も....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
を投げた人だから、薄彩色水絵具の立看板。」 「黙って。……いいえ、お上人よりか、
檀家の有志、県の観光会の表向きの仕事なんです。お寺は地所を貸すんです。」 「葬っ....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
殺したそうだが、丁度その日から、寺の諸所へ、火が燃え上るので、住職も非常に困って
檀家を狩集めて見張となると、見ている前で、障子がめらめらと、燃える、ひゃあ、と飛....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
去ったのかと思って安心していると、また出て来る。現に一昨日の晩も長福寺の小坊主が
檀家から帰る途中で飛び付かれた。 おあさ それでも運よく無事に逃げ負せたそうです....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ち牧師たるものは、その寺の礼拝、説教、婚礼、葬式等を主任するほかに、ときどきその
檀家信徒を巡回し、起居安否を尋問し、病客あるときはその病を問い、不幸あるときはそ....
「むかでの跫音」より 著者:大倉燁子
にも金が要ります。宗教改革にだって、金がなくては思うように働けません。その資金を
檀家に仰がず、自分自身の手でつくり出そうとした。それは彼の主義だったのですが、そ....