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「檀越〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

檀越の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鯉魚」より 著者:岡本かの子
の中に錆《さ》びた禅味がたゆとうとて珍重《ちんちょう》されたのは、鯉魚庵の有力な檀越《だんおつ》となって始終、道味聴聞《どうみちょうもん》の結果でありました。 ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
楽でなく全く母に旨《うま》い物を食わせたい故だ、竜神|何卒《なにとぞ》好《よ》き檀越《だんおつ》に一度逢わせてくださいと頼むと、数日後果して貴人より召され、夥し....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
つて米銭の恵与を強いしことなし。喜捨する者あれば鷹揚に請取ること、あたかも上人が檀越の布施を納むるが如き勿体振りなり。 人もしその倨傲なるを憎みて、些の米銭を....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
手で招いても渋面の皺は伸びよう。また厨裡で心太を突くような跳梁権を獲得していた、檀越夫人の嫡女がここに居るのである。 栗柿を剥く、庖丁、小刀、そんなものを借り....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
歌の特色で、普通使わない語を用いたのであっただろう。それゆえ、この歌に応えた、「檀越や然かもな言ひそ里長らが課役徴らば汝も半かむ」(巻十六・三八四七)という歌の....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
えるといったようなもので、其塩は貴族と僧官の主なるものに分たれる。もっとも大なる檀越とかあるいは殊更に関係ある大商業家などは幾分か貰えるです。なぜその塩が尊いか....
私本太平記」より 著者:吉川英治
高ノ師直、細川和氏らの造営奉行 臨川寺の無極禅師、等持院の古先禅師 そのほか檀越の公卿、武家、数千人が列し、式は盛大をきわめた。 式は、夢窓が“開山ニ就ク....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
もっとも幽斎よりずっと以前の細川|管領時代から、管領三家と妙心寺とは、ただの大檀越であるのみでなく、政治的な意味でも深く結ばれていた間であったが、幽斎の細川藤....