檜垣[語句情報] » 檜垣

「檜垣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

檜垣の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
。 「わたしこう言ったの。わたしの寝る部屋《へや》は、あの大路面《おおじめん》の檜垣《ひがき》のすぐそばなんですが、ゆうべその檜垣《ひがき》の外で、きっと盗人で....
食魔」より 著者:岡本かの子
膜が厚くなっている年長の連中であった。 その頃、京極でモダンな洋食店のメーゾン檜垣の主人もその一人であった。このアメリカ帰りの料理人は、妙に芸術や芸術家の生活....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
囲《かこい》の間」には几董《きとう》の句がある。第九「青貝の間」は十七畳、第十「檜垣《ひがき》の間」は檜垣の襖、第十一「緞子《どんす》の間」は緞子を張りつめる。....
石ころ路」より 著者:田畑修一郎
の人で学校時代に僕より二三年先輩で、一二回会ったくらいで顔もうろ覚えになっている檜垣をたよってきたんだが、そして着くなりそのまま檜垣の家に厄介になっていたが、檜....
源氏物語」より 著者:紫式部
るまで、源氏はりっぱでないその辺の町を車からながめていた。惟光の家の隣に、新しい檜垣《ひがき》を外囲いにして、建物の前のほうは上げ格子《こうし》を四、五間ずっと....
青春論」より 著者:坂口安吾
い袋小路のどんづまりという感じである。世阿弥が佐渡へ流刑のあいだに創った謡曲に「檜垣」というものがある。細いことは忘れてしまったけれども荒筋は次のような話である....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
術など、有る筈がない。郷愁のない木立の下で休息しようとは思わないのだ。 僕は「檜垣」を世界一流の文学だと思っているが、能の舞台を見たいとは思わない。もう我々に....
四十八人目」より 著者:森田草平
われた。上野介の居間がどのへんにあるかは、もとより知る由もない。が、左手に見える檜垣の蔭には泉水でもあるらしく、ぼちゃんと鯉の跳ねる音も聞えてきた。小平太はだん....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
『鬼一法眼三略巻《きいちほんげんさんりゃくのまき》』。三段目『菊畑』、四段目は『檜垣茶屋《ひがきぢゃや》』。おなじく五段目『五条ノ橋』は牛若丸の千人斬り。大序よ....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
山の中に、綺麗な家を一軒建てよう。軒には品のいい半蔀を釣るんだ。……家の周りには檜垣をめぐらしてもいい。それから、小ざっぱりした中庭を作ろう。切懸のような板囲い....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
するには、ふさわしい場所である。寺記によると、平安朝以前からの開基と、伝えられ、檜垣の媼なる伝説の人が、国守清原元輔の頃、ここに観世音を祠って以来のものといわれ....