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櫓下
「櫓下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
櫓下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
様の妾よ」
新「ウン、アヽ江戸者か」
三十八
作「深川の
櫓下《やぐらした》に居たって、名前《なめえ》はおしずさんと云って如才《じょさい》....
「蠅男」より 著者:海野十三
帆村は櫓の下から、上を向いて叫んだ。 上では、丹前に宿屋の帯をしめた若い男が、
櫓下でなにか喚きたてているのに気がついた。といって彼は当番で見張り中の消防手なの....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
―まず、安うて二百石。二百石になると、新吉原へ行っても太夫所が買える。芸者なら、
櫓下《やぐらした》――) 右源太は、にやにや笑いながら、曲り、折れる急坂を、と....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
れを助けるようにという神様のお示しであろうと、お多喜は、嫌がる女を伴れて、早々に
櫓下の自宅へ帰って来た。 格子をあけると、狭い土間の取っつきに、夏なので障子を....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
そんなこたあ、素人《しろうと》の箱入さんか、極《ご》くましなところで、意気がった
櫓下《やぐらした》の羽織衆《はおりしゅう》にでもまかしておくんだね。おいらなんぞ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たりまで密《ひそ》かに入り込んで夜の更《ふ》くるのを待ち、追手濠《おうてぼり》の
櫓下《やぐらした》へ来て濠端の木蔭に身をひそませている時分に、思いがけなく、濠の....
「明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
姉妹が盛りのころは、深川の芸者で姉は小川屋の小三《こさん》といい、または八丁堀|
櫓下《やぐらした》の芸者となり、そのほかさまざまの生活をして、好き自由な日を暮し....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
》にぐるぐる巻きでつっかぶっていたお艶ではなく江戸でも粋と意気の本場、辰巳の里は
櫓下の夢八姐さん……夜の室内で見た時よりは一段と立ちまさって、すっきりした項《う....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ございますが、私も焼出されて家はないのでございます、赤坂の火事で焼け出され、深川
櫓下の親類共へ参って居りますと、今晩の火事で焼けてしまい、行き所はございません」....
「朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
み、音曲《おんぎょく》の方の人たちも、その一角のなかかその近間《ちかま》にいた。
櫓下芸妓《やぐらしたげいしゃ》もあるといったふうで、四囲の雰囲気は、すべてが歌舞....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
》えねえ」 「馬鹿ア言え、そんなんじゃねえ」 「などと仰言《おっしゃ》るが」 「
櫓下《やぐらした》で梅吉と言っていた時にゃあ一二度逢ったことがあるが、膚《はだ》....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
がねえ。もっと塀ぎわへ落ちるでしょう」 ひょろ松は、ニヤリと笑って、 「三階の
櫓下に非常梯子が吊ってあるだろう。あれが、手品のからくりだ」 十吉は、膝をうっ....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
たくしが代って申しましょう。……あんなのを悪縁とでも言うのでしょうか、里春はもと
櫓下《やぐらした》の羽織で、春之助《はるのすけ》といったら土州屋さんもご存じかも....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
有明の、月の桂の男気は、定めかねたる秋の空、だまされたさの真実に、見下ろされたる
櫓下」 お蔦 (三味線と唄をプッツリ止める)……天下を俺一人で背負っていると言....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
有明の、月の桂の男気は、定めかねたる秋の空 だまされたさの真実に、見下ろされたる
櫓下」 お蔦 (三味線と唄をフッツリ止める)……天下を俺一人で背負っているとい....