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欠員
「欠員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
欠員の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「競馬」より 著者:織田作之助
てもらった。編輯員の二人までがおりから始まった事変に召集《しょうしゅう》されて、
欠員があったのだ。こんどは怠けずこつこつと勤めて二年たつと、編輯長がまた召集され....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
編輯長は不機嫌に口をとがらした。 「内勤はいま一杯ふさがっとる。校正やったら一人
欠員があるけど――」校正と聞いて、豹一はぞっとした。畳新聞社で二年間毎日やってい....
「手紙」より 著者:夏目漱石
ゆき》に反対してみた。その時重吉はただにやにや笑っていた。そうして今急にあすこに
欠員ができて困ってるというから、当分の約束で行くのです、じきまた帰ってきますと、....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
げた人もできた。今一回は実に難事となった。某氏の激励至らざるなく、それでようやく
欠員の補充もできた。二回目には自分は最後に廻った。ことごとく人々を先に出しやって....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
は、字引を引き引きしかもとうとう碌に分らないながらも読んでしまった。 学習院は
欠員なしでだめ、暁星中学校もだめとあって、その四月に、僕はあとたった一つ残ってい....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
十八 転任については、郁治も来て運動してくれた。町の高等も尋常も聞いてみたが、
欠員がなかった。弥勒の校長からは、「不本意ではあるが、病気なればしかたがない、い....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
見て、田舎住居も好いが、さァ如何して暮したもんかな、役場の書記と云ったって滅多に
欠員があるじゃなし、要するに村の信者の厄介者だと云う様な事を云った。そこで彼はぐ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
石以下の勤番が二百人は甲府の地に居住しています。支配は二人であることもあり一人は
欠員のままであることもあります。御役知《おやくち》は千石で、本邸は江戸にあって住....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
者の予想は全くなかったことで、内から出て行って、戻って来たという面《かお》ぶれの
欠員もなかったからです。そこで、さすがに一同は、ゾッとしていると、弁信が抜からぬ....
「株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
けたんです。ロンバルト街の大きな株式仲買店で、モーソン・ウィリアム商会と云う所に
欠員を。そりア、そんなロンドンの中央東部郵便区なんて云う場所は、あなたの趣味には....
「競漕」より 著者:久米正雄
一 毎年春季に開かれる大学の競漕会がもう一月と差し迫った時になって、文科の短艇部選手に急な
欠員が生じた。五番を漕いでいた浅沼が他の選手と衝突して止めてしまったのである。艇....
「魔像」より 著者:林不忘
の御書院番士の座蒲団が一枚|空《あ》いているからと言って、官報第何号か何かでその
欠員を募集するてエと、願書が何千通|山積《さんせき》して、その中で高文《こうぶん....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
京の人々の顔触れをいって置きましょう。明治二十三年に初めてこの名称が出来て以来、
欠員があると入り代り立ち代り、いろいろの人が撰抜されまして、今日では確か十五名あ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
聞いて余は失望した。 もっとも東京から手紙で碧梧桐君に交渉した時にも鹿児島なら
欠員があるから許してもいいというような話であったとの事であったので、どうか他の学....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
二月一日、東京神田のキリスト教青年会館で農民労働党の結党式をあげ、中央執行委員長
欠員のもとに私が書記長、細野三千雄が会計に選ばれた。 この時の私は数え年二十九....