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欠如
「欠如〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
欠如の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ヘブライまたギリシアのそれにおいても)観念として注目すべきものは、一体ただ光明の
欠如を意味するにすぎないと思われる暗黒あるいは夜をある実在的なものだとする観念で....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
楽天観と同じく浅薄なるものである。真の厭世はその原因を生の無意義――存在の理由の
欠如より発するものでなければならない。しかしながらかかる空虚の感が私には起こらな....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
に、祖国のために抗争せざるを得ないものである。 日本の文化指導層の政治的関心の
欠如もまたこれに類する。彼らは文化人が政治にかかわることを軽蔑する。しかし今日の....
「切捨御免」より 著者:坂口安吾
れる、と即断する。このジャーナリズムの断定態度というものには、知的性格がまったく
欠如しているのである。軽率であり、感情的であり、合理性を欠いている。 まだしも....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
こにもウイットがない。明るく軽快なところはミジンもなく、自分を客観している理性が
欠如しているのである。だから彼女の一挙手一投足、因果モノをぬけだしている要素が根....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
た政党の無定見、一時しのぎのさもしい根性、未来の設計に対する確たる見透しや理想の
欠如というものは、ひどすぎた。 歴史に徴しても、無能な政府というものは、主とし....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
尊厳の冒涜、すなわち自我の放棄であり人間性への裏切りである。また、悪を憤る精神の
欠如であり、道徳的無感覚である。ひいては国民大衆、すなわち被支配階級全体に対する....
「S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
のかゝつた公共の建物であるだけに、なんとしても、社会的に「人命を尊重する精神」の
欠如を暴露したものではありますまいか。 「そら、地震」という声に、あわてゝ腰を浮....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
家の文人気質によるというよりは、愛国的熱情があまって真実を追求しようとする意力の
欠如が、文学としての価値を低めているがためだろう。 よき文学は、叙述のうまさや....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
れざるを得ない。私が敢てサルトルを持ち出したのも、実はこのような日本文学の地盤の
欠如を言いたいからである。 「水いらず」は病気のフランスが生んだ一見病気の文学で....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
病院を建設していわゆる不良少年や罪人を収容し、最新科学の研究を応用して渠らの感覚
欠如や精神欠陥を精査し、根本の病因を究めてこれを医療するのが科学的でもありかつ有....
「審判」より 著者:カフカフランツ
とうだ。だが、君の心配はわしに不愉快だし、わしはその中にわしに対する必要な信頼の
欠如というものを見る、ということもほんとうだ。いったいわしが何を言ったかね? あ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
き、これを求むるの外、他意あらざりしかば、探検家としての資格においては、ほとんど
欠如せるものあり。探検家として余を迎えられたる諸士に十分なる満足を供する能わざり....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
美味い不味いは栄養価を立証する。 * 天然の味に優る美味なし。 * 現今の料理は美趣味が
欠如している。 * 料理つくるも年齢、食う好みも年齢。 *....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
界不安定の原因が自由党の内紛であり、その責任の全部が、総裁たる吉田首相の統率力の
欠如にあるといわなければなりません。自由党幹部の中には、自由党は、民同派、広川派....