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「欠配〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

欠配の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
しいともいえることではあるが、しかしやはりこれは人情であろう。 五月六月遅配と欠配、食糧難深刻、餓死者続出、附近の家々も最後の最悪の事態に陥つ、泪なしには見ら....
今年こそは」より 著者:宮本百合子
思えば、もうそのときには物価がずーっと、先へ行ってしまっている有様でした。遅配、欠配、棚上げは改善されませんでした。人民の大部分が、筍生活から玉葱生活にうつって....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
れ、危く生き残って、黙々、嬉々たる大衆である。彼らの生活力は驚くべきものだ。この欠配に、どうして生きているか。生きているではないか。誰も革命は起さない。平然と生....
帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
らずしてこんな悲鳴をおのずと発するに相違ない。 二合五勺の、そのまた二十数日の欠配。これを忠実に守って死んだ判事があったが、生き得べからざる現実の中にわれわれ....
二合五勺に関する愛国的考察」より 著者:坂口安吾
なくなるのは無理もない。われわれはついさきごろまでは二合一勺だの、そのうえ、その欠配が二十日もつゞいていたのだから。しかるにわれわれは暴動も起しておらぬ。拷問よ....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
いろと出まわるようになっていた。豚の食物が人間に配給されて、それすらも一ヵ月余も欠配するような時世はどうやら忘れられていた。自分の畑の物をこよなき美味として珍重....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
本を読んでいたのは終戦にちかいころの、一日一合七勺、それが十日、三十日という遅配欠配の最中ですよ。実に異様でしたね。どうにもワケが分らんですよ。一日三合、それも....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
は全く珍しくない。戦争中から戦後にかけては、多くの人々が空襲で家財を失い、食糧の欠配、よろこんで犬猫をくらい、豚のエサや雑草をくろう有様で、天下の珍事に類してい....
廃墟(一幕)」より 著者:三好十郎
悪くなって来ているから―― せい ここんとこ押せ押せに、お尻が全部集って来て――欠配が二十四五日続いているもんですから。――もう少し早いと闇市でチットはなんか買....