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欣喜
「欣喜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
欣喜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「駈込み訴え」より 著者:太宰治
ていて、そうして神の国の福音とかいうものを、あの人から伝え聞いては、浅間しくも、
欣喜雀躍《きんきじゃくやく》している。今にがっかりするのが、私にはわかっています....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
謀られなんには、今日自身の給料のために多年奉祀し、衣食し来たれる神社の撲滅を謳歌
欣喜するごとき弱志反覆の俗神職らに一任せず、漸をもってその人を撰み、任じ、永久の....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
失われて、見たところ貧しくはなるけれども、その為めには彼は憂えないのみか、却って
欣喜し雀躍する。これは疑いもなく愛の存するところには何処にも観察される現象である....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
たので馬琴不思議に思い、色々聞き糺《ただ》すと右次第、全く小説の妙趣向が浮かんだ
欣喜の余りに出た独り言にほかならずと分り、大笑いで済んだとある。 (大正十二年六....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
くれる者はないだろうと思われるかも知れない。どの家にも祝福あれや! いかに精霊は
欣喜雀躍したことぞ! いかにその胸幅を露き出しにして、大きな掌をひろげたことぞ!....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ならないのが人生の約束か知らん、とも思われてくるのです。 駒井甚三郎は、当面の
欣喜と、前途の希望のうちに、明らかにこの悪い空気の※醸《うんじょう》を見てしまい....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の立役者となり、作品が帝国農会の席上引用され、和田氏は日本の政治の明朗化の実証と
欣喜《きんき》して居ります。二十名の作家が漢口を描きにゆきました。平服に中折をか....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ぱな秩序を少しも乱すまいと努める、とでもいうかのように!……」 彼は自分の力に
欣喜《きんき》しながらパリーの中を濶歩《かっぽ》した。理解されなくとも結構だ。そ....
「陳情書」より 著者:西尾正
内に委《まか》せる可《べ》く決って居りました。承託を受けると男は忽然《こつぜん》
欣喜雀躍《きんきじゃくやく》として、弱い灯を受けつつ車体を横《よこた》えて客待ち....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
に、心にもないことを含ませることがたくさんある。 手紙の文中に「恐縮の至り」「
欣喜《きんき》の至り」などあり、西洋でも書簡文《しょかんぶん》には、その終りに ....
「「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
オジェ事件」が平林氏の忠実にして流暢なる翻訳によって「新青年」に紹介されたことは
欣喜に堪えぬところである。読者はよろしく再読三読して、その妙味を味ってほしいと思う。 (「新青年」大正十五年夏季増刊号)....
「寄席行灯」より 著者:正岡容
、ひとふし、張りあげてうたうのだった。が、きょうびはあの飄逸な万橘の唄も、我らの
欣喜渇仰するほどこの頃の寄席のお客には迎えられず春風|柳《やなぎ》の田舎唄に一蹴....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
で、手紙をおくると彼女もまた現在の境涯のさびしさを訴えた返事をすぐにくれた。で、
欣喜雀躍近寄って行くと彼女にははやその頃同じ社の校正記者の愛人があってすでに同棲....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
活と罵って、テノルの高声で燥立っている。彼が物を言うのは憤懣の色を以てせざれば、
欣喜の色を以て、何事も熱心に言うのである。で、その言う所は終に一つことに帰してし....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
りや、空想ではありません。深く考えれば考えるほど、いよいよ人生の真理を覚知し得て
欣喜勇躍するのであります。 第五、小欲より大欲につきます。 仏教生活では、眼....