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「欧風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

欧風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
る事。これほどの譲歩をしてまでも諸外国公使の同意を得ようとした当局者の焦躁から、欧風に模した舞踏会を開き、男女交際法の東西大差ないのを粧おうとすることも起こって....
縮図」より 著者:徳田秋声
たちどころに煉瓦造りのビル街と変わり、日露戦争後の急速な資本主義の発展とともに、欧風文明もようやくこの都会の面貌を一新しようとしていた。銀座にはうまい珈琲や菓子....
光と風と夢」より 著者:中島敦
ペパ)軍の制服なのだ。顔を黒く隈どった赤鉢巻の青年達で、市中はごった返している。欧風の洋傘をさした少女と、異様な戦士との連立って行く様は、中々面白い。 七月八日....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
、湯屋も然り、氷店も然り、而して小料理店といわず、屋台店の飲食店といわず、近頃は欧風のショオウィンドオにまでもこれらの幾つかを按排して、装飾の一つに応用するなど....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
系統にわかれて来た。一は和歌俳句の伝統的詩形によるもので、一は新日本の革新から、欧風の新しき詩を創造しようとする一派であった。しかし明治の当初にあっては、和歌等....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
の主人、糊つきの網絹で面覆をした婦人たち、彼女らの不可解な胴緊衣、ずぼんの上から欧風|襯衣の裾を垂らして、ゆらりゆらりと荘重に歩く金融業者、眉間に白く階級模様と....
貞操問答」より 著者:菊池寛
周囲が周囲だけに、モダンな表構えの家が、劃然と目に立っていた。見るからに、南欧風の明るく小ぢんまりした構えで、扉は何か作りつけているらしく、開け放たれて、紺....
火の扉」より 著者:岸田国士
る。彼の場合、それが洋行帰りだからというのではない。いつたいに、明治このかた、西欧風の騎士的ギャラントリーが、いくぶんかは日本の軍人によつて学ばれていたのだ、と....
江木欣々女史」より 著者:長谷川時雨
弥生宵節句《やよいよいぜっく》には、すこしドッシリした調子の一幅《いっぷく》の北欧風の名画があったともいえようし、立派な芝居の一場面が展開されるところともいえも....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
守《たいしゅ》、その次へは米国前大統領グラント将軍という順に、国賓たちを迎えた。欧風熱は沸騰して、十二年の九月には、外国役者の一座、英、米、仏人混合の一座をかけ....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
に信仰の力と習慣の力と之を助けて居るから、益々人を養成するの機関となるのである、欧風の晩食と日本の茶の湯と、全然同じでないは云うまでもないが、頗る類似の点が多い....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
らの句には、洋画風の明るい光と印象があり、したがってまた明治以後の詩壇における、欧風の若い詩とも情趣に共通するものがあるからである。 僕が俳句を毛嫌いし、芭蕉....
四十年前」より 著者:内田魯庵
課目として旁ら洋楽及び舞踏を教え、直轄女学校の学生には洋装せしめ、高等女学校には欧風寄宿舎を設け、英国婦人の監督の下に欧風生活を実習させて、日本の女をして一足飛....
一握の髪の毛」より 著者:田中貢太郎
り睡れないので寝返りばかりしていたが、そのうちに何かしら注意を促すものがあった。欧風の新らしい寝台に寝ていた夫人は、前の椅子に腰をかけている人影を見つけたのであ....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
ことは、それは勿論必要からのものにしても、パンを食うということには、何といっても欧風に対するわが民族の無意識などうけいがひそんでいるということである。洋服を著る....