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「欽慕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

欽慕の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
盲人独笑」より 著者:太宰治
りというのも哀れである。されど、之等《これら》は要するに皆かれの末技にして、真に欽慕《きんぼ》すべきは、かれの天稟《てんぴん》の楽才と、刻苦精進して夙《はや》く....
近時政論考」より 著者:陸羯南
して四種となせり、その中に悒欝的論派とも言うべき慷慨民権派は実に薩摩なる西郷氏を欽慕するものに係る、しかして快活的論派とも言うべきはすなわち土佐の板垣氏に連絡あ....
呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
之ニ反スルヲ羸弱ノ体質トス」などというが如きものであって、いまだ見ぬ著者呉先生を欽慕する念の募りいたることは推するに決して難くはない。 ある時また私は、『人体....
反抗」より 著者:豊島与志雄
いった唯一の慰安だった。涙ぐましいしみじみとした感情で自分を包んでくれる、大きな欽慕の対象だった。強い愛の焔が時々閃いたけれど、それは何処までも至純だった。――....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
でこの火の輝くのを見る。 ―――――――――――――――― おお愛よ、欽慕《きんぼ》よ、互いに理解する二つの精神の、互いに交わる二つの心の、互いに貫く....
瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
るを見れば慷慨惆悵《こうがいちゅうちょう》自《おのず》から禁ずる能《あた》わず、欽慕《きんぼ》の余《あま》り遂《つい》に右の文字をも石《いし》に刻《こく》したる....
道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
皇統の特異なる所以を知らしめ、懦夫をして為に起たしむべきものである。何人かこれを欽慕せざるものがあろう。ただそのこれを賞讃せんとするの余りに、道鏡の皇胤たること....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ず天をも咎めず自若として往生せられたという尊者の大量に至っては、これ仏教者の共に欽慕すべきところでございましょう。 明治三十一年の一月一日には例年のごと....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
画工は富峰の雪をその画に示し、日本人民をして朝に夕にその美景に接見し、その美操を欽慕せしむ。ゆえに、余は日本人に一種卓絶の元気あるは、富峰の教育によるという。シ....
「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
於いて羨望すべき生活を遂げ、また学識と地位とを有し、その品位に於いても高佳にして欽慕すべきもの、また乏しからざる次第に候う。 なるほど統計上に表われたる彼らの....