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歇
「歇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
たりした。猛烈な胃痙攣《いけいれん》を起こした患者が、モルヒネの注射を受けて、間
歇的《かんけつてき》に起こる痛みのために無意識に顔をしかめながら、麻薬《まやく》....
「或る女」より 著者:有島武郎
た、かつて経験しない激しい情緒がすぐに葉子の涙を誘い出した。ヒステリーのように間
歇的《かんけつてき》にひき起こるすすり泣きの声をかみしめてもかみしめてもとめる事....
「星座」より 著者:有島武郎
は聞き返した。法螺《ほら》吹で、頭のいいことは無類で、礼儀知らずで、大酒呑で、間
歇的《かんけつてき》な勉強家で、脱線の名人で、不敵な道楽者……ガンベはそういう男....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
れ虚空を転《まろ》ぶに似たり。 渠は実に死すべしと念《おも》いぬ。しだいに風|
歇《や》み、馬|駐《とど》まると覚えて、直ちに昏倒《こんとう》して正気《しょうき....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
とうりゅう》した五日目から大雨が降出《ふりだ》した。滝を覆《くつがえ》すようで小
歇《おやみ》もなく家に居ながら皆《みんな》簑笠《みのかさ》で凌《しの》いだくらい....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
豪雨は今日一日を降りとおして更に今夜も降りとおすものか、あるいはこの日暮頃にでも
歇むものか、もしくは今にも
歇むものか、一切判らないが、その降り止む時刻によって恐....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
叉ヶ池の上を見い。真暗な雲が出た、――と叫び呼わる程こそあれ、閃電来り、瞬く間も
歇まず。衆は立つ足もなくあわて惑う、牛あれて一|蹴りに駈け散らして飛び行く。 鉱....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
冒涜だったかも知れない。 ヒルミ夫人の瞼に、二十数年この方跡枯れていた涙が、間
歇泉のようにどッと湧いてきた。 夫人は長椅子の上にガバと伏し、両肩をうちふるわ....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
なくなったか、定かには覚えなかった。たとえば、そよそよと吹く風の、いつ来て、いつ
歇んだかを覚えぬがごとく、夕日の色の、何の機に我が袖を、山陰へ外れたかを語らぬご....
「明日」より 著者:井上紅梅
竜、活きた虎のように跳ね起きて遊びにゆくに違いない。 隣の老拱の歌声はバッタリ
歇んで咸亨酒店は灯火を消した。單四嫂子は眼を見張っていたが、どうしてもこれがあり....
「薬」より 著者:井上紅梅
が出来るだろう――今ちょっとあの鴉をお前の墓の上へ飛ばせて御覧」 そよ風はもう
歇んだ。枯草はついついと立っている。銅線のようなものもある。一本が顫え声を出すと....
「些細な事件」より 著者:井上紅梅
らくしてやっと一台の人力車をめっけ、それを雇ってS門まで挽かせた。まもなく風は小
歇《おや》みになり、路上の浮塵《ふじん》はキレイに吹き払われて、行先きには真白な....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
柱を抜くと、両壁にゆるみのある場合なぞ地圧で天盤が沈下する。沈下は必らず徐々に間
歇的に行われるが、坑木がむっちり挫折し始め、天盤に割れ目の生ずる際に、その異様な....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
、手にせるパレットの紅を散らし紫を溶かす、傘をかざしてやや暫くは辛抱したが、いつ
歇むとも思えぬ空合に、詮方なく宿に帰った。 この夜、大雨の中を、宿のおかみさん....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
かりである。) 和蘭野望(和蘭の野を望む) 車入和蘭路、海牙城外煙、夜来霖雨
歇、春水漲。 (車は和蘭の路に入れば、海牙郊外は霞がたちこめていた。昨夜からの霖....