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歌唄
「歌唄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歌唄の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
こっちへ立ち上って来る。 「可哀そうに死んだであろう」 呟いたとたんに谿底から
歌唄う声が聞こえて来た。 「……鳥はいぬかや大鳥は……」 「や?」と武士は眼を見....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
守の居間があり、お君の方《かた》のお部屋がある。お君という女はもと賤《いや》しい
歌唄いの女、それと知ってか知らずにか、能登守ほどの人が寵愛《ちょうあい》している....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
復活祭の節、キリスト教徒が鶏卵を食い相|贈遺《ぞうい》するに付いて、諸他の習俗、
歌唄、諺話、欧州に多いが、要するに天の卵より雛の生まれ出るにキリストの復活を比べ....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
を歌い出した刹那に、スクルージは非常に猛烈な勢いで簿記棒を引掴んだ。それがために
歌唄いは仰天して、その鍵の穴を霧と、それよりももっと主人と性の合った霜とに任せて....
「旅へ出て」より 著者:宮本百合子
るに思ひ居るかな 春おそきわびしき村に来て見れば 桜と小麦の世にもあるかな
歌唄ひ物を書けども我心 一つにならぬかるきかなしみ 訪ふ人もあらぬ小塚の若....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
すよ。私は怒りましたよ。そして、喚きましたよ。然し、ですよ。喚いたと云ったって、
歌唄いほどデッカク声をはりあげるわけじゃなし、ちょッとばかり声高になったというだ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
イルソン、「タップ・ダンス」のメアリー、「ローラー・スケート」のジャックソン、「
歌唄い」のミリヤム、「アクロバット・ダンス」のヘンリイであります)
真名古は椅....
「二十六夜」より 著者:宮沢賢治
ん》を以て、小禽《しょうきん》の家に至る。時に小禽、既《すで》に終日日光に浴し、
歌唄《かばい》跳躍《ちょうやく》して疲労《ひろう》をなし、唯唯《ただただ》甘美《....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
が幾年か続く。やがて供養の日になると一万五千の灯で東大寺一円の森の上が赤くなる。
歌唄讃頌する数千の沙門の声が遠雷のように大きくうねって聞こえてくる。――東の方が....