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歌姫
「歌姫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歌姫の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
、リエージュでいちばん先に歌うのもこの中尉である。パリ下りだというイカモノの歌劇
歌姫《オペラシンガー》に、一番に花輪を贈るのもこの中尉である。その上に中尉は子供....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
なぜ弟の屍体を追わなかったのだろう。果して彼は弱虫だったろうか。 麗わしき
歌姫 その翌日のこと、西一郎はブラリと丸ノ内に姿を現わした。そして開演中の竜宮....
「三狂人」より 著者:大阪圭吉
移され、四号室から残りの十二号室までは全部空室になっていたのだ。)さて二号室は「
歌姫」と呼ばれ、いい髯面の男だてらに女の着物を着て可憐なソプラノを張りあげ、発狂....
「縮図」より 著者:徳田秋声
の午後も、銀子は椿姫の映画を見て、強い感動を受け、目も眩むような豪華なフランスの
歌姫の生活にも驚いたが、不幸な恋愛と哀れな末路の悲劇にも泣かされた。彼女は「クレ....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
ザリしちゃった」 「イヤ。今度の事件とは関係のない、全然別の話なんだ。何でもその
歌姫を轟氏が可愛がっているお蔭で、兄貴までもが御厄介になっているらしいという、松....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
噛り噛り反省もした。 僕はすこし歩き疲れた頃、やっと山裾の小さな村にはいった。
歌姫《うたひめ》という美しい字名《あざな》だ。こんな村の名にしてはどうもすこし、....
「陳情書」より 著者:西尾正
ウ》を上演する団体であって、美男俳優やギャッグ専門の喜劇役者を始めそれぞれ一流の
歌姫や踊児などを多数専属せしめ、絶対に女形を必要とする様なレベルトアールは組まな....
「雪の宿り」より 著者:神西清
のである。入込んだ妻飾りのあたりが黒々と残っているだけである。少しでも早い道をと
歌姫越えをして、思わぬ深い雪に却って手間どった貞阿は、単調な長い佐保路をいそぎな....
「イオーヌィチ」より 著者:神西清
ていた。いつぞやイタリヤの歌劇団が旅のついでにS市に立ち寄ったことがあるが、その
歌姫の一人がみまかってここに葬られ、この記念碑が建立されたのであった。町ではもう....
「寡婦」より 著者:秋田滋
でいたのです。 その息子さんも、一千八百四十一年になさった旅の途次、オペラ座の
歌姫にだまされたあげく、巴里の客舎で、同じような死に方をして果てました。 その....
「春」より 著者:岡本かの子
て呉れるのよ。そして自分では古い洋服ばかり着てるの。加奈子は巴里で観たスペインの
歌姫、ラケレメレエが銀猫の感じの美人だって憧れてんのよ。あなたスペインからラケレ....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
次第に上昇し、大震災直前いよいよ華やかな存在とはなっていた。 私が前述の宝塚の
歌姫と別れた頃、三代目小さんはしばらく老衰しだし、しばしば高座で噺をまちがえるよ....
「マリ・デル」より 著者:神西清
その晩は身体があいていた。オペラの
歌姫のナターリヤ・アンドレーエヴナ・ブローニナ(嫁入り先の姓で言えばニキーチナだ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
山から山城へ越える坂を奈良坂という。古えの奈良坂は平城京から北へ越える所で、今の
歌姫越に当たり、今の奈良坂は古えの般若寺越で、『源平盛衰記』などの記するところで....