歌稿[語句情報] » 歌稿

「歌稿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

歌稿の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
驚かした。彼は倉皇《そうこう》と振り返る暇にも、ちょうどそこにあった辞書の下に、歌稿を隠す事を忘れなかった。が、幸い父の賢造《けんぞう》は、夏外套《なつがいとう....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
る。半蔵の好きなものだ。「松が枝」とは、その庭の植樹から思いついて、半蔵が自分の歌稿の題としているくらいだ。しかしそれらの庭にあるものよりも、店座敷の床の間に積....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
いて、病床で読んで見てくれと言って飛騨から送ってよこした旧作新作とりまぜの半蔵が歌稿なぞをも枕もとに取り出した。その認めてある生紙二つ折り横|綴じの帳面からして....
今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
には純粋に歌壇の歴史的概括としての集成の事業である。 この「新万葉集」のために歌稿をよせた作者の数は一万八千人であった。合計三十七万五千首という尨大な数の中か....
盗難」より 著者:宮本百合子
入って居たのだ。 地面にじかに投げ出されたものの中には、塩瀬の奇麗な紙入だの、歌稿などが、夜露にしめった様にペショペショになってある。 「此那になって居るの....
日記」より 著者:宮本百合子
出かけはしたがどうしても図書館へ真すぐ行く気になれず林町へ行く。泊翁全集や母上の歌稿やらをかり、午後行って、目録の中から入用と思う本をさがす。実にカードシステム....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
選み出した撰者の名を註した本がある。それは前にいったように、五人の撰者の奏進した歌稿を編纂の台本にまとめた際に一々撰者の名を註したのが、そのまま残ったものであろ....