歌舞音曲[語句情報] » 歌舞音曲

「歌舞音曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

歌舞音曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
月二十二日から五十日間の鳴物《なりもの》停止《ちょうじ》を命ぜられた。鳴物停止は歌舞音曲のたぐいを禁ずるに過ぎないのであるが、それに伴って多人数の集合すること、....
愛卿伝」より 著者:田中貢太郎
としている頃のことであった。嘉興に羅愛愛という娼婦があったが、容貌も美しければ、歌舞音曲の芸能も優れ、詩詞はもっとも得意とするところで、その佳篇麗什は、四方に伝....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
筆者の苦衷を御諒恕の程幾重にも伏願する次第である。 梅津家は代々非常な遠祖から歌舞音曲の家柄であったという。山城国葛野郡に現在梅津という地名が在って、梅津家は....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
さしも昼を欺《あざむ》くほどに焚かれていた篝火が、ほとんど一度に掻消され、同時に歌舞音曲の賑いはパッタリとやみ、人が闇中を右往左往にうごめき出す。ただその右往左....
決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
に入り、敵軍は合して一ツとなった。我軍は二分したままである。しかも余は依然として歌舞音曲にふけっているから、我が将兵の中には再び安からぬ心をいだく者が起った。余....
地上」より 著者:島田清次郎
たない、こっそり隠れた遊興の面白さが人々に知られると、暫くの間に、廓の家々では、歌舞音曲の響こそしないが、平常のように客は出入するようになってしまったのである。....
藪の鶯」より 著者:三宅花圃
さくっていやだワ。わたしゃア独立して美術家になるわ。画かきになるワ。美術の内で。歌舞音曲その他一二を除いて。源は皆な画ですとサ。だから画は美術の King。オヤ....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
家へ代る代る集って謡の会をするのに、祖父も混っていられました。藩主は謹厳な方で、歌舞音曲はお好みになりませんでしたが、謡はなさるとのことでしたから、自然家中の者....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
には数名相会し、種々さまざまのことを問いかけて一夕の遊戯となし、市中にては往々、歌舞音曲を交えてコックリとともにおどり戯むる等、実に笑うべきの至りならずや。 ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
衆歌舞伎、いづれにせよそが存在の理由は専《もっぱ》ら演技者の肉体的勢力にありて、歌舞音曲はその補助たりしや明かなり。寛文《かんぶん》延宝《えんぽう》以降時勢と共....
三国志」より 著者:吉川英治
た。 高陵の地、父の墓のかたわらに、棺槨衣衾の美を供えて、孫権はあつく葬った。歌舞音曲の停まること月余、ただ祭祠の鈴音と鳥の啼く音ばかりであった。 喪の冬は....