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歌風
「歌風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歌風の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
れている。古賀氏の尽力で、表装されて只圓翁肉筆の歌集として世に残る筈である。翁の
歌風を知るには誠に便宜と思うからその和歌を左に掲げておく。 行路荻 ....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
あり、専ら自然の風物外景のみを歌っていたにかかわらず、今に於ても昔に於ても、彼の
歌風は主観主義の高調と考えられている。 されば主観と客観との区別が、必ずしも対....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
少女《をとめ》ごころは秘めて放たじ 「早熟の少女が早口にものいふ如き
歌風であるけれども」と後年斎藤茂吉が評しているこのリズムが、当時にあって、どれほ....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
津皇子の方が、人麿などと同じ時代なので、主観句に沁むものが出来て来ている。これは
歌風の時代的変化である。契沖は代匠記で、「歌ト云ヒ詩ト云ヒ声ヲ呑テ涙ヲ掩フニ遑ナ....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
野晶子《よさのあきこ》さんのを―― 歌集『黒髪』に盛られた、晶子さんの奔放な
歌風が、ある時代を風靡《ふうび》したころだった。 その晶子さんが、 京都の人....
「柳原燁子(白蓮)」より 著者:長谷川時雨
の夢と悩みと憂愁と沈思とのこもりてなりしこの三百余首を貫ける、深刻にかつ沈痛なる
歌風の個性にいたりては、まさしく作者の独創といふべく、この点において、作者はまた....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
で、更に古語によらなければ表されない程の気魄を持って居る。赤彦の創めた『切火』の
歌風は、創作家の新感覚派に八九年先んじて出て、おなじ手法で進もうとする技工本位の....
「短歌の詩形」より 著者:寺田寅彦
いが、その中でも十五、十五の連続あるいは八、八、八、八の連続などは乱暴に読めば短
歌風に読まれなくはない。前者の例は (カル)(ビー)(ツ)(ハド)(ヂ)(ツ)(....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
新古今集』の歌を排し、ひとえに万葉集ばかりを推賞したのも、つまり古今や新古今やの
歌風が生命している音楽第一主義について、子規が理解の耳を持たなかったためなのであ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
常識でさえもある。けれどもそれらが今日から見て文学と感じられるようになったのは和
歌風に彩どられた感情的表現にたすけられて、それによって文学と感じられるものが随分....
「三国志」より 著者:吉川英治
|黄夫当立 |歳在 天下大吉 という宣文を書き、党の楽謡部は、その宣文に、童
歌風のやさしい作曲をつけて、党兵に唄わせ、部落や村々の地方から郡、県、市、都へと....
「三国志」より 著者:吉川英治
ヲ凝セバ遍ス旧山川 欄干ハ屈曲シテ明月ヲ留メ 窓戸ハ玲瓏トシテ紫烟ヲ圧ス 漢祖ノ
歌風ハ空シク筑ヲ撃チ 定王ノ戯馬謾ニ鞭ヲ加ウ 主人ノ盛徳ヤ尭舜ニ斉シ 願ワクハ昇....
「民族の感歎」より 著者:折口信夫
・「ぼろ切れの如く」の歌・「ねずみの巣」の類の、それから後も続々あらわれた別殊の
歌風にあるものとせられている歌の類を考え併せて行った。其作品に通じているある宗教....