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「歓待〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

歓待の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
や、直ちに翁を家の中へ導き入れ、紹介《ひきあわ》せたその妻もろとも下へも置かない歓待に取りかかった。そうしながら祭の儀も如才《じょさい》なく勤めた。 その妻は....
振動魔」より 著者:海野十三
、うすうす知ってはいたのであろうが、生れつきの善良なる心で、僕をいろいろと手厚く歓待してくれたのだった。 僕は、柿丘邸の門をくぐるときには、案内を乞わずに、黙....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
ことやら、また其の夫君が出張にでかけた翌日、偶然のように訪ねていった僕をどんなに歓待したか。女なんか、新しがっても、本当は古い古いものなのさ」 こう云って星宮....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
の価の高いために(一ポンド約十五シリング)初めは一般の人の消費を許さなかった。「歓待|饗応用の王室御用品、王侯貴族の贈答用品」として用いられた。しかしこういう不....
続獄中記」より 著者:大杉栄
だ。現に同志の一人の細君は、面会へ行くたびにお土産物を持って彼を訪うて、ずいぶん歓待されたという話だ。が、僕の女房は、早く出獄した他の同志から僕と彼との間柄をよ....
」より 著者:海野十三
じゃ。遠慮なく、申出て下され」 「いや私が珍しく帰って来たからといって、そんなに歓待して頂こうとは期待していません。ただ今申したとおり、この夏中数ヶ所に撮影用の....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
君が珍らしく国元へ帰って居られたことで、御自身采配を振って家人を指図し、心限りの歓待をされた為めに、少しの手落もなかったそうでございます。それについて姫は少しく....
麻畑の一夜」より 著者:岡本綺堂
の肉や魚なども皿に盛って出した。ここらの島に住んでいる人としては、出来るかぎりの歓待を尽くされて、高谷君も気の毒になって来た。はじめの予定ではほんの一時間ぐらい....
慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
もりであったところを、無理にひきとめられてもうひと晩泊った。森君が田島さん夫婦に歓待されたことは日記を見てもよく判る。こうして彼は八月十一日を宇都宮で迎えた。彼....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
けが半田屋九兵衛方に当分宿泊となった。主人はもう有頂天で、三人を福の神扱いにした歓待ぶり。別して金三郎には、離れの隠居所を寝室に宛てがって、一人娘のお綾が侍女代....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
か御ゆるりと」 庄屋達が既に主人役に廻り、吟味の酒肴を美しい飯盛女に運ばせて、歓待至らざる無しであった。 「や、拙者は酒は好まぬ。食事を取急ぐように」 純之....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
が、満足と上機嫌で大きくなった彼の顔は、丸く愉快で、秋の月のようだった。彼の客を歓待する挨拶は簡単だが、心がこもっていた。握手して、肩をぽんとたたいて、哄笑し、....
余齢初旅」より 著者:上村松園
ると皆が非常によろこんで下すったのは私にもうれしいものであった。そしていろいろと歓待していただいたのであった。 上海神社というのへ参詣する。十一月三日はこちら....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
時の急行に駕してミュンヘンに向かう。その間、エッシェー氏の周到なる注意と懇特なる歓待をかたじけのうせるは、大いに深謝するところなり。 十日、炎晴。午前十時、ミ....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
からの電報も来ている、自分も心から歓迎すると述べ、署名入の絵などを呉れて、非常に歓待してくれた。ところが市会では傍聴を禁止するという決議をしてしまった。つまり、....