歓語[語句情報] »
歓語
「歓語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歓語の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
なかった。葉子はしかし、いつでも手ぎわよくその場合場合をあやつって、それから甘い
歓語を引き出すだけの機才《ウィット》を持ち合わしていたので、この一か月ほど見知ら....
「或る女」より 著者:有島武郎
く倉地をじらしてじらしてじらし抜いたあげくに、その反動から来る蜜《みつ》のような
歓語を思いきり味わいたい衝動に駆られていた。そしてそれがまた倉地の要求でもある事....
「過古」より 著者:梶井基次郎
なっていた。反射をうけた火夫が赤く動いていた。 客車。食堂車。寝台車。光と熱と
歓語で充たされた列車。 激しい車輪の響きが彼の身体に戦慄《せんりつ》を伝えた。....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
って、親、兄弟の家に、そっと裏口から、合力を受けようと忍び寄って、中部《なか》の
歓語にはいりかねていたその折、合壁《がっぺき》から、泥棒よばわりを、されたとした....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
ころまで、一年間で教えこんでしまった。およそ青年学生時代に恋を語り合うとき、その
歓語の半分くらいは愛人教育にならないような青年はたのもしくなく、その恋は低いもの....
「善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
、十四の時から通わせていまさら厭とは胴欲な、……などと大変な騒ぎになった。笑声、
歓語、泣き出す奴もある。――こいつヒステリーに相違ない。 「エッサッサ、エッサッ....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
口の中でぶつぶつというと、それが学友達に聞こえたのかもしれない。 夢中になって
歓語を交換していると、下のおかみさんが、襖の外から、先生がお見えになりましたから....
「三国志」より 著者:吉川英治
楽と共に、盛宴の帳は開かれた。酒泉を汲みあう客たちの瑠璃杯に、薫々の夜虹は堂中の
歓語笑声をつらぬいて、座上はようやく杯盤狼藉となり、楽人楽器を擁してあらわれ、騒....
「三国志」より 著者:吉川英治
、十県の禄を与え、子息陳登には、伏波将軍の職を贈る」 と、曹操はなお犒らった。
歓語快笑のうちに宴はすすみ、その中でまた、 「いかにして、呂布を生虜るべきか?」....
「三国志」より 著者:吉川英治
押し戴き、 「これで蜀も外から侵される心配はない」と、かぎりなく歓んだ。 歓宴
歓語、数刻に移って、玄徳はあっさり帰った。彼のつれて来た五万の軍勢は、城外の※江....
「三国志」より 著者:吉川英治
茶、松花の菜など喰べると、重き者も血色をよび返し、軽き者は、即座に爽快となって、
歓語、谷に満ちた。 隠士はまた孔明に注意した。 「この洞界地方には、毒蛇や悪蝎....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
着く。権宮司さんと門辺で別れる。着がえる。風呂へゆく。食卓につく。いつもの、談笑
歓語、いつものごとく沸く。 Iさんもここには見える。地方販売網の実務上のことら....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
この句をなすに至った道程だけをお話しいたすのであります。 秋風や酔を為さずに人|
歓語 この句以下は皆明治四十一年の句であります。酔を為して
歓語するのは人間の常....