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歓送
「歓送〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歓送の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
うなコオスで、大洋丸まで辿《たど》りつきました。文字通りの熱狂《ねっきょう》的な
歓送のなか、名も知られぬぼくなどに迄《まで》、サインを頼《たの》みにくるお嬢《じ....
「縮図」より 著者:徳田秋声
てここへ来てからです。」 均平は今いる世界の周囲にも、事変当初から、あの空地で
歓送されて行った青年の幾人かを知っていた。役員や待合の若い子息に、耳鼻|咽喉の医....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
今朝までの私の行状ですな。それなら至極簡単ですよ。昨夜は東京クラブで君島総領事の
歓送会がありましてね、ご存じでしょうが君島君は学校の先輩でして……それでクラブは....
「好きな髷のことなど」より 著者:上村松園
な柄のものと頻りに註文していられました。この間内から大倉男爵や横山大観さんなどの
歓送迎会などの席上で、京都でも一粒選りの美人を随分見る機会がありましたが、目が美....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
やって来て、山本氏に召集状が来、明朝応召されるので、山田氏の発起でホテルと共同の
歓送晩餐会を催すことになったから奮《ふる》ってご出席願いたいといった。 さすが....
「三国志」より 著者:吉川英治
華門のうちからのこのこ出てきた。 馬も使者も、しょぼしょぼとしていたが、内では
歓送の声と、旺な音楽がどよめいていた。門を出て見ると、荀※を組んでうららかに坐り....
「三国志」より 著者:吉川英治
な大規模の軍隊が国外へ立つことは成都初めてのことなので、この日、市民は業を休んで
歓送し、街門までの予定で見送りに出られた後主劉禅も、名残りを惜しんで、百官ととも....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ら、昆布やら、折敷にはめでたいものが盛ってあった。 彼女らは征途にのぼる武将の
歓送には馴れきっている。 ――それなのにと、彼女らはいう。そのわたしたちに黙っ....
「沖縄帰郷始末記」より 著者:山之口貘
たにちがいない。それに、貧乏詩人だということまでが手伝ってのこともあって、盛大な
歓送会があったり、餞別にしては世間をびっくりさせた程のものをいただいたり、おまけ....
「濞かみ浪人」より 著者:吉川英治
いか。数右衛門の行を祝って、どこかで別盃を酌むには』 近くの磯茶屋で、そのまま
歓送の宴が張られた。遅れ走せに見送りに来た藩士も加えて、人数はいつか二十名近くに....