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止めを刺す
「止めを刺す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
止めを刺すの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
杏丸は驚いて叫んだ。 「それが杏丸さん、貴方だとしたらどうしますね」 法水は
止めを刺すようにいった。 「先刻、貴方の実験室の棚の中から、こんなものを発見した....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
に希望を持っていいのかな」と、ドレゴは往生際《おうじょうぎわ》が悪かった。それに
止めを刺すかのようにエミリーが早口に喋りだした。 「あたくし、がっかりしましたわ....
「旅愁」より 著者:横光利一
云いつづけ、ピューリタニズムの精神とニュートンとの合致を説明してから、静に矢代に
止めを刺すようにこう云った。
「僕はやはり科学の合目的性を信じるんですよ。世界の....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
此ん畜生め」 と鏝で以て竈の繕い直しをするようにさん/″\殴ってこれから立派に
止めを刺す。其の中に諸方から人が出て捨てゝも置かれぬから、お繼と山平は直様自身番....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら、人を殺せば、血を見なければならないというのだ。敵に斬られることよりも、斬って
止めを刺すことを忘れた武士の方が、うろたえ者と言われる。 果然! 寝棺の一端が....
「反抗」より 著者:豊島与志雄
なかった。彼はただ黙って、彼女の顔を見ていた。 周平が黙ってるのを見て、保子は
止めを刺すようにずばりと云ってのけた。 「あなたが気持の上で嘘をついたり、変な他....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
妻の料理の中で最もうまいのは、何といつても郷土風のちらし寿司である。季節は春に
止めを刺すので、材料はたい、にんじん、たけのこ、ふき、さやえんどう、しいたけ、玉....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
かな微笑を寄せつつ黙して人の饒舌を聞き、時々低い沈着いた透徹るような声でプツリと
止めを刺すような警句を吐いてはニヤリと笑った。 緑雨の随筆、例えば『おぼえ帳』....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
然でありましょうか? それとも天主の妙なる摂理でありましょうか? 日本の戦力に
止めを刺すべき最後の原子爆弾は元来他の某都市に予定されてあったのが、その都市の上....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
って来た。
悪魔の手伝う催しは皆そうだが、
しまいに功を奏するのは党派の憎悪で、
止めを刺すまでそいつを息めないのだ。
なかなか気持悪く、人に驚慌を起させるように....