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止観
「止観〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
止観の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
ないが――しかし今だって全く無い事はない。何しろ古い寺だからね。あれは始めは一乗
止観院《いちじょうしかんいん》と云って、延暦寺となったのはだいぶ後《あと》の事だ....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
前にも旋風が立っていた。 源氏物語にも言辞事物の注のほかに深き観念あるを説いて
止観の説という。この公の源語の注の孟津抄は、法華経の釈に玄義、文句とありて扨、止....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
なり。『嬉遊笑覧』に『遠碧軒随筆』を引いて、庚申の三猿はもと天台大師三大部の中、
止観《しかん》の空仮中の三諦を、不見《みざる》、不聴《きかざる》、不言《いわざる....
「連環記」より 著者:幸田露伴
敬心を以て如何にも素直にこれを学び之を行じたのであった。で、横川に増賀の聖が摩訶
止観を説くに当って、寂心は就いて之を承けんとした。 増賀は参議|橘恒平の子で、....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
自律によって成立している現状という断面に於てしか考察しない先験主義、このような静
止観的な価値論に頼るのでない限り、両価値は単に夫々勝手に独立している二つの価値で....
「予言」より 著者:久生十蘭
よこしたというのには笑った。 「なにを馬鹿な、でたらめをいうにもほどがある。摩訶
止観《まかしかん》とか
止観十|乗《じょう》とかいって、観法というのはむずかしいも....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
智周師菩薩戒疏五巻。 霊渓釈子菩薩戒疏二巻。 天台
止観法門玄義文句各十巻。 四教義十二巻。 次第禅門十一巻。....
「僕の孤独癖について」より 著者:萩原朔太郎
な原因だった。僕は人の前に出る毎に、この反対衝動の発作が恐ろしく、それの心配と制
止観念とで、休む間もなく心を疲らし、気を張りきって居らねばならぬ。その苦しさと苛....