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正中
「正中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
正中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「並木」より 著者:島崎藤村
久し振でゆっくり話そう、ということに定《き》めて、街鉄《がいてつ》の電車で市区改
正中の町々を通り過ぎた。日比谷へ行くことは原にとって始めてであるばかりでなく、電....
「海異記」より 著者:泉鏡花
だ。」 と急に大人びて空を見た。夕空にむらむらと嶽の堂を流れて出た、一団の雲の
正中に、颯と揺れたようにドンと一発、ドドド、ドンと波に響いた。 「三ちゃん、」 ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
りによって、ゆうに暗影の一隅を覆うことが出来るのである。
押鐘津多子――あの大
正中期の大女優は、それ以外のどんな鎖の輪にも、姿を現わさないにもせよ、すでに事件....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
平記』の説はさて措き、早くからこの君臣の間に、ある関係があったことは想像出来る。
正中の変前に、日野俊基が山伏姿で湯治と称し、大和、河内に赴いたことは、『増鏡』や....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
ざるを得ないのである。尤も与えられたこの秩序自身に何か期待が持てるのなら(明治大
正中期頃迄のように)、予習期には予習期らしい意義と張りがあるのだが、この秩序その....
「雁坂越」より 著者:幸田露伴
っていようはずは無いが、雁坂を越えて云々と云い中られたので、突然に鋭い矢を胸の真
正中に射込まれたような気がして驚いたのである。 源三がお浪にもお浪の母にも知ら....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
階級的な中立を堅持し得る最も信頼すべき分子だということになる。 だが中立とか厳
正中立とかいうもの程、論理学的にナンセンスなものはない。まして社会階級の対立場裏....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
れていたかの観があるが、それでも慶長のはじめにかけて約六百回の地震の記録がある。
正中二年十月と言えば、後醍醐天皇が、藤原資朝、藤原俊基等の近臣と王政の復古を謀っ....
「書について」より 著者:高村光太郎
ていた人物と思われる。右軍の癖というものが考えられず、実に我は法なりという権威と
正中性とがある。献之になるともう偏る。恐るべき力量は十分ありながら、父の持ってい....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
。海岸の樹下に合掌する韋提希夫人あり、婢女一人之に侍立し、樹上に三色の雲かかり、
正中上方一線の霞の下に円日あり、下に海中島ある構図である。当麻の物では、外陣左辺....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
て文保二年のころいったん法験を見た(『称名寺文書』)と思ったのも束の間で、元亨・
正中より嘉暦に渉ってさらにその乱相つぎ、幕府は嘉暦元年工藤右衛門尉祐貞を蝦夷追罰....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
指令するの権を有す、訓導は一カ寺の住職となることを得、試補は訓導の候補者なり。教
正中に二人の大教正の名称を有する者あり、これ国教宗の管長なり。一つをカンタベリー....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
。為世は末子為冬を愛していたが、その望みはかなわずして、為定が撰して奉った。時に
正中二年十二月十八日、『続後拾遺和歌集』がこれである。為世は自分の子や孫が勅撰集....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
物人に早変りをするという始末、市民はまるで活劇を見ている調子で騒ぐ。 警察は厳
正中立を声明し、知らぬ顔をしている。そこで娘子軍は持久策を取り守護隊は暫時専門的....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
うふうに入り混り融合している。その理を以下五項に分って説明してあります。 (一)
正中偏 平等方面を中心にして、差別方面を眺めた形であります。例えば一軒の家庭に在....