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正宗
「正宗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
正宗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
せて貰《もら》った。それから平貝《たいらがい》のフライを肴《さかな》に、ちびちび
正宗《まさむね》を嘗め始めた。勿論|下戸《げこ》の風中や保吉は二つと猪口《ちょく....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
》じ曲《ま》げ、向うの窓の下を覗《のぞ》いて見た。まず彼の目にはいったのは何とか
正宗《まさむね》の広告を兼ねた、まだ火のともらない軒燈《けんとう》だった。それか....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
ロビンはコマドリか。おい、『コマドリ』へ行こうか。あそこも三高の奴らで一杯だな。
正宗ホールも一杯だろう。さてどこへ行こうか」 三条通から京極へ折れて行こうとす....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
。」 「うんや、何。」 とニヤリとして、半纏の腹を開けると、腹掛へ斜っかいに、
正宗の四合罎、ト内証で見せて、 「これだ、訳やねえ、退屈をするもんか。時々|喇叭....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
、刀身が六尺、合せて九尺、厚さ六分、幅一寸六分あり、鎌倉の行光の作である。行光は
正宗の父である。ところが越前の気比神社に真柄の太刀の鞘だけがある。其の鞘には、小....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
にひびき渡る。部下の将士達も大将の決死のほどを胸にしみ渡らせたことであろう。本庄
正宗の大刀を腰にすると忽ち栗毛の馬に乗った。城内から出た時は小姓の岩室長門守、長....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
刃の匂、金の光云うべくもあらず。脇差も亦然り。とてもの事にと、中子を見ると、刀は
正宗、脇差は貞宗であった。唯者ならずと若武士ども騒いでいる所へ、治長帰って来て、....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
」 「おお大沼さん。」 「貴方もかい。」 大沼善八は、靴を穿いた、裾からげで、
正宗の四合壜を紐からげにして提げていた。 「対手が、あの意気込じゃあ、安閑として....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
だから、端から端へ杯が歌留多のようにはずむにつけ、店の亭主が向顱巻で気競うから菊
正宗の酔が一層|烈しい。 ――松村さん、木戸まで急用―― いけ年を仕った、学....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
そうな、内側に銀の梅の蒔絵が薫る。……薫るのなんぞ何のその、酒の冷の気を浴びて、
正宗を、壜の口の切味や、錵も匂も金色に、梅を、朧に湛えつつ、ぐいと飲み、ぐいと煽....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
いの商人風の男と、二十歳前後の小間使風の女が乗っていたが、男は寒さ凌ぎにびん詰の
正宗をむやみにあおって、しまいには酔ってなにか大きい声で歌い出したので、小間使風....
「僕の読書法」より 著者:織田作之助
書物のステイルが与えてくれるようなものを、喜んで読みたいと思うのである。アランや
正宗白鳥のエッセイがいつ読んでも飽きないのは、そのステイルのためがあると思ってい....
「わが文学修業」より 著者:織田作之助
私の生れ故郷であり、そして私の師である。なお、ほかに、私には気になる作家がある。
正宗白鳥氏、内田百間氏。気になる余り、暇さえあれば読んでいる。川端氏、太宰氏の作....
「おびとき」より 著者:犬田卯
ていた。 「まさか隣の家なんか違ったもんだ。内祝だなんていっても、折詰ひいたり、
正宗一本つけたり……俺ら三十銭じゃ気がひけちまって、早々に帰って来た。」 言い....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
よりも二割くらい高し。なかんずく酒とタバコは国税のために非常の高価を告げ、日本酒
正宗一瓶一円五十銭なりという。また、人口不足のために労働賃銀高く、人足一時間わが....