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正常
「正常〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
正常の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ってしまうのではないか。さすが、援蒋ルートをふさぐ大使命をもつだけに、まだ折竹は
正常さをうしなっていない。
そこで、二人を急《せ》きたてて攻撃準備をいそぎ、い....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
百……」 航海士がレーダーにあらわれた目盛を元気に読みあげたときには、艦は再び
正常な航路についていた。 「……五千五百……五千四百……」 やがて再び艦が城塞....
「予報省告示」より 著者:海野十三
人暦一万八百年 地球は今や第五氷河期の惨禍より脱するに至った。 気候は殆んど
正常に復した。 氷は北緯五十度まで、及び南緯五十度まで、蔽うに過ぎない。 植....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
系を作ったという考えに矛盾するような事実はどこにも見当らない。こういう経過の方が
正常であるということは既にずっと前に特記しておいた通りである。すなわち、遠心系は....
「食魔」より 著者:岡本かの子
最後に認め合うものを持つ二人の交際は、縄のように絡み合い段々その結ぼれを深めた。
正常な教養を持つ世間の知識階級に対し、脅威を感ずるが故に、睥睨しようとする職人上....
「断層顔」より 著者:海野十三
れた。――その七つの曲線は、彼の健康を評価する七つの条件を示していた。脈搏の数と
正常さ、呼吸数、体温、血圧、その他いくつかの反応だった。鏡の前に立てば、ほとんど....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
。ねえ君、林檎《りんご》も落ちるよ、星も落ちる、猿も木から落ちる」 「万有引力が
正常普通に作用するかぎり、それはその通りです。猫の子が宙を飛び、鞄が空《くう》を....
「海底都市」より 著者:海野十三
せるじゃないか」 僕はたまらなくなって、タクマ少年に耳うちをした。 「食前には
正常な歩調で姿勢を正しく歩くとたいへん消化力が強くなるから、こうして歩くのです。....
「火星探険」より 著者:海野十三
せて、デニー博士の命令を待った。 重力は減る 変になったエンジンの調子を
正常にとりもどすことは、絶望かとも思われた。すでに地上から飛びだしてから十四時間....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
あって、枕探しをしたとか、不意の客と深間になったとか云う場合などは、身体の位置が
正常になった時――即ち、頭を上に直立した際を狙って、背を打つのである。勿論それに....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
そこに何事か起らずにはいないでしょう。しかしそのうち一人が欠けて、吾々はようやく
正常な世界に戻ることができたのです……」 となおもヴィデが、奇異な比喩めいた言....
「S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
、他の団体と交渉をもつものであるということ。従つて、個人は、自分の所属する団体の
正常な機能を分担するうえに、おのずから、いくつかの団体のそれぞれの機能に応じて、....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
んからな。 小野 いや、それがいけないんだよ。……そう云う不摂生をやるから、君は
正常な心の均衡を失ってしまうのだ。……石ノ上。それではこう云うようなことはないか....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
Oの体制の強化へと向わんとする危険な動きであります。この動きは中国との友好と国交
正常化を阻害しようとする動きでもあります。これらの動きはあるいは警職法反対の日本....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
に視てつまるところ、人間の顔は眼が横につき鼻が竪についている、というような確実な
正常な認識を得て一毛だも動ぜぬ人生の鑑識を備えます。これは大した修業の結果です。....