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「正理〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

正理の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小田原陣」より 著者:菊池寛
名胡桃まで略取してしまった。これが、開戦の直接原因である。 「然る処、氏直天道の正理に背き、帝都に対して奸謀を企つ。何ぞ天罰を蒙らざらんや。古諺に曰く、巧詐は拙....
近時政論考」より 著者:陸羯南
の自由論派の世に待遇せられたるを回想して深く感ずるところあり。 およそ士君子の正理を説きて世道人心を感化せんとするや、その説の時に薄遇せらるるを憂えず、しかし....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
があろう? 彼の小さな観察力は常に覚めていて、見たことは何一つ忘れなかったので、正理にたいする彼の幼い一徹な本能に合致しない多くのものを、父の行ないのうちに認め....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
のあらゆる意味をもっていた)――フィヒテが言ったように、優秀なる国民――あらゆる正理と真理との象徴たる、ドイツの力――ドイツの思想――ドイツ魂《ゲムユート》――....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
主要人物らの妥協は、苦々《にがにが》しい幻滅の種となるのだった。自分の戦友らが、正理にたいする同じ唯一の情熱で鼓舞されてると思われる人々が、一度敵を征服すると、....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、惨《みじ》めなるものにとっては、人間の犠牲に供えられてる下等のものにとっては、正理がないとするならば、善良というものは存在しないことになり、正理というものは存....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
真理の権化《ごんげ》であった。彼はその背後と周囲とに、無限の深さにおいて、権威、正理、判定せられたるもの、合法的良心、重罪公訴など、あらゆる星辰《せいしん》を持....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の下におけると同じくシルラの下に自らあきらめて、甘んじてその酒に水を割った。多少正理派のきらいはあるがヴァルス・ヴィビスクスがなした次の賛辞を信ずるならば、チベ....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
は自ら身を隠していることが。諸君は自分の仕事を恐れ恥じてることが。この告知の後は正理を知るべしを諸君は滑稽《こっけい》に口ごもっていることが。諸君は内心動揺し困....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
然し、道化的なるものを道化的に見出すためには、教養がいる。また、道化の反面にある正理を愛する信念と情熱もいる。 道化日本の第一の欠点は、教養が足りない、という....
不良少年とキリスト」より 著者:坂口安吾
やれなかった。そこには、たしかに、虚弱の影響もある。然し、虚弱に責を負わせるのは正理ではない。たしかに、彼が、安易であったせいである。 M・Cになるには、フツ....
恋愛論」より 著者:坂口安吾
。暗いけれども、無難で、精神の大きな格闘が不要なのだ。 しかしながら、いかなる正理も決して万人のものではないのである。人はおのおの個性が異なり、その環境、その....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
実際はクマソと日本武尊の運命を一身に合せた悲劇的な運命の者の方が実は征服した方の正理をもつものでもあった、即ち日本の本来の首長であった、ということを五瀬命の兄弟....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
方や将来ということよりも、一家一門の名誉だけを考え、そのためには、たとえ娘や妹に正理があっても家名のために彼女の一生や幸福をふみにじるのは辞せないものだ。すくな....
迷信解」より 著者:井上円了
日なおこの弊風を存するは、一層慨嘆すべきことと思う。 およそ神仏は道徳の本源、正理の本体なれば、平素、心に誠実の徳を守り、身に人生の務めを行わば、自然に神仏の....