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正系
「正系〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
正系の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
したがって経済論派の出でたるはこの二人の老学に誘起せられ、すなわち遠く国富論派の
正系を継ぎたるものと言うべし。かつ第一期の国権論派中にいちじるしき学者の一人、今....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の、清正公の系図を引くという家柄は多いけれど、お前より正しい者はありません。その
正系のお前よりも、傍系の、あるかなきかの系図を言い立てた者が上席にいて、我は顔を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
美をうたわれる、それを衷心から誇りとはしていないで、自分の家が、加藤肥後守の最も
正系に当るということの方が、幾倍も、幾倍もの自負であり、焦心でありました。 今....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
あることの所以《ゆえん》は――世に加藤は多いけれども、自分の家こそは肥後守清正の
正系、清正の血統を引く家として、わが家より正しいのはない。この自負の執着が、奥方....
「十年後の映画界」より 著者:渡辺温
れで僕はその後いろいろなお互の事情で会いそびれてしまってからも、この不幸な芸術の
正系を守るためにマキアベリイ理想映画撮影所を建設し度いと心を砕いていました。とこ....
「一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
た。 服装は汚い、それも泥だらけで芬々たる臭気だ。が、顔は、印度アールヤン族の
正系ともいう、どう見ても、サンブルプールあたりからのダイヤモンド鉱夫ではない。し....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
へ乱入して三種の神器を奪いとり、吉野川の上流、北山村と川上村にたてこもり、南朝の
正系たる自天王を擁し天靖の年号をたてて天皇を称した。しかし長禄元年に北朝の刺客が....
「和算の社会的・芸術的特性について」より 著者:三上義夫
松永|良弼《よしすけ》があり、荒木村英の高弟であって、普通には荒木松永派が関流の
正系とされている。けれども、その頃の事情は厳密に建部中根派との区別を画するごとき....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いし、正成は従五位河内守たるにすぎない。 また尊氏の家柄は、新田とならぶ源家の
正系だが、正成は、南河内の一土豪だ。殿上の順列でも、はるか正成が下である。 「ま....