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「正論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

正論の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海底大陸」より 著者:海野十三
っそく、もとへもどしてやらねばなりませぬ。そうではありませんか」 長良川博士の正論の前に、ロロー殿下は、沈黙してしまった。まったくそれにちがいない。博士のいう....
近時政論考」より 著者:陸羯南
言すべし。立憲政体設立の期を定めたる大詔の下りし年すなわち明治十四年より、条約改正論の騒がしかりし明治二十年に至るまで、この六年間は実に政論史上の第三期に属す。....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
、僕にはそのようには思われない。いまはかえって、このような巷間無名の民衆たちが、正論を吐いている時代である。指導者たちは、ただ泡を食って右往左往しているばかりだ....
やんぬる哉」より 著者:太宰治
にたよらず、立派に自力で更生の道を切りひらいて行くべきだと思う。とこうまあ謂わば正論を以て一矢報いてやったのですね、そうすると、そのお隣りの細君が泣き出しまして....
退歩主義者」より 著者:坂口安吾
、満二十歳を迎えると、独立の人格であるから、親でも、子でもないのである。まことに正論であるから、馬吉も悟るところがあった。義理人情がないということは、実にアッパ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
に考えて、盛んに政治・外交・経済を論ずる。それに将軍連が心ならずも調子を合わせ、正論を圧迫してとんでもない国論を作ってしまう。こうなると、まるでめちゃくちゃだよ....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
は「水掛け論は無用、この上は貴殿と拙者、この場において試合をし、勝った方の説を、正論と致そう」と、その精悍の気象から暴論を持ち掛けた。忠右衛門は迷惑とは思ったが....
露の答」より 著者:坂口安吾
た、あなたが勝手にしたことですからお風呂はあなたが焚いて下さい、こう捩じこまれて正論に抗すべき詭弁の立てようもないから、太郎丸氏は無念ながら風呂をたきつけている....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
く自分が働いて女房子供を養っているうちは、曲りなりにも亭主関白の超論理で女房側の正論を屈服させ、封じこめておくことができる。自分に生活能力がなくなって女房を働き....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
自分はこう思う、ということを適切に表現して読者の批判に供する。新聞の論説は時代の正論をさがし、それに近づくことを旨とすべきものであろうが、正諭の支えとなるものは....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
の立直るまで」と云い訳して来た財務当局の口実も意味をなさぬ今日に於ては、なおその正論を無視してやり続けて居るのも、これ程うまい利益が吸えるからだ。とイベットが少....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
いか。 と言って、チェーホフが嘘をついていることにならない。彼としてはあくまで正論であり、信念ですらあったに違いない。問題はだから彼の誠意の欠乏などになるので....
クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
う短文を見ると、誤植の多いシェークスピアのテキストを好例として取り上げながら、校正論や誤植論のようなものを展開しているが、実際本文の誤植(?)は翻訳者にとっては....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
人はないようである。 こればかりでなく、この時代にはこういうたぐいの改作論や修正論がしばしば繰返されて、新聞紙上を賑わしていた。たとえば、かの「忠臣蔵」の七段....
道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
う筈はない。したがって清麻呂が「臣を以て君と為す未だかつてこれあらざるなり」との正論とは矛盾しない。しかし当時の右大臣吉備真備の如きも、称徳天皇崩御の後において....