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正路
「正路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
正路の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
い枕もとで、不思議な心地をたどることもある……いつのまにか彼はこの世の旅の半ばに
正路を失った人である。そして行っても行っても思うところへ出られないようないらいら....
「地は饒なり」より 著者:宮本百合子
のう》のうちに埋没していた自分のほんとの生活、絶えず求め、絶えず憧れていた生活の
正路が、今、この今ようやく自分に向って彼の美くしい、立派な姿を現わしたように思わ....
「怪異考」より 著者:寺田寅彦
前である。この現象については、最近に、土佐郷土史の権威として知られた杜山居士寺石
正路氏が雑誌「土佐史壇」第十七号に「郷土史断片」その三〇として記載されたものがあ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
誌』三九)。而《しか》してこの通りの口碑を持つ古城跡が諸国に多くある。土佐の寺石
正路君に教えられて『常山紀談』を見ると、柴田勝家居城の水の手を佐々木勢に断たれた....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
した物語を出して居る。 慶長頃本邦に家猪があった事は既述した通りだが、更に寺石
正路君の『南国遺事』九一頁を見ると、慶長元年九月二十八日土佐国浦戸港にマニラより....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
究もあって、注目されているし、分子スペクトルの研究では理研の高嶺俊夫、京大の木村
正路、東北大の高橋胖、北大の堀健夫、東京文理大の藤岡由夫の諸博士などによって着々....
「颱風雑俎」より 著者:寺田寅彦
誤認されることがないとも限らない。尤も『土佐古今の地震』という書物に、著者|寺石
正路氏が明治三十二年の颱風の際に見た光り物の記載には「火事場の火粉の如きもの無数....
「海神に祈る」より 著者:田中貢太郎
は、伯爵田中光顕先生の筆で、「一木権兵衛君|遺烈碑」とし、裏面には土佐の碩学寺石
正路先生の選文がある。....
「日記」より 著者:宮本百合子
、自己肯定が多くなる、何よりの危険。総ての偉大だった人々の魂! どうぞ自分を護り
正路を歩かせて下さい。知らないうちに一人よがりになり、曖昧になり、おさまるかと思....
「長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
たは長吏ん坊と呼ぶ例になってはいたが、関西地方では必ずしもそうではなかった。寺石
正路君の報告によれば、土佐では長吏はエタ頭として、旧慣によって帯刀を許し、その下....
「院展日本画所感」より 著者:和辻哲郎
うな景色でなければ描く気にならないのではないか。 もとより自分は、対象の写実が
正路であって自己情緒の表現が邪路であると言い切るのではない。いずれもともに正しい....
「不苦心談」より 著者:森鴎外
ファウストの訳本は最初高橋五郎君のが出た。次いで私のを印刷しているうちに、町井
正路君のが出た。どちらも第一部だけである。私は自分が訳してしまうまで、他人の訳本....
「三国志」より 著者:吉川英治
らの任は、今や重い。窮するの極み、必ず、呂布はここを通るであろう。ここは淮南への
正路、一|鼠だに洩らしてはならん。王法ニ親ナシ――怠る者は、軍法に照らし必ず断罪....