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「正金銀行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

正金銀行の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
とよ……さようなら」 といって自分ももう一つの車に乗った。葉子の紙入れの中には正金銀行から受け取った五十円金貨八枚がはいっている。そして葉子は古藤がそれをくず....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
こへ行くんだろうと推測して星の下を無言に辿《たど》った。今日の午《ひる》は営口で正金銀行の杉原君の御馳走《ごちそう》を断った。晩は天春君《あまかすくん》の斡旋《....
地中魔」より 著者:海野十三
上を、メラメラと赤い火焔が舌を出していた。 「金貨は?」課長は叫んだ。 「安全に正金銀行へ移しました」と波止場を警戒中の警部が駈けつけていった。 「そうか。では....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
れになった。一部は、蛋粉工場へ向けられた。一部は福隆火柴公司へ向けられた。一部は正金銀行へ向けられた。 銃をかつぎ、列伍を組んで、彼等はそれぞれ部隊長に指揮さ....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
改めて東京駅ステーション・ホテルの十四号室に這入りました。それから十五万円の金は正金銀行から引き出して東洋銀行に入れ、荷物は皆、帝国ホテルに放棄しておきました。....
文学における今日の日本的なるもの」より 著者:宮本百合子
家、小説家の生活とを結びつけることなど夢想さえしなかったに違いない。川島忠之助は正金銀行の支配人として活躍したし、東海散士、柴四朗は農商務次官、代議士、大阪毎日....
人間の道義」より 著者:宮本百合子
ところが、きょうの新聞に奇怪な投書が掲載された。モラトリアム発表前の十六日、正金銀行で、課長以上の行員たちが殆ど全部現金を五円札に代え、前交易営団総務課長は....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
中も機会があれば、支那の有力者などとも交っていたのであるが、この凱旋して間もなく正金銀行に採用されて支那の支店へ行く事になった。そこで北京に居るのだから、支那人....
野萩」より 著者:久生十蘭
なの。あまり、へんなひとを、よこさないでちょうだいよ」 「君も知っているだろう。正金銀行のボストンの支店長をしていた幹《みき》さん」 「知ってるわ。幹|利吉雄《....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
の通を黄浦灘と云うが、その通には随分沢山の日本の会社銀行その他がある。日本郵船、正金銀行、台湾、三菱、朝鮮、三井、住友等々の銀行や、日清、大阪、三菱等の汽船会社....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
銀行に別々に預けられてあった山本氏の財産が、外国の代理人の手でひとまとめにされ、正金銀行に全部|送達《エンヴォイ》されて来たことと、財産相続の届け出、相続税の納....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ろが三井物産の間島さんは私の慰労かたがたチベットの話を聞きたいということで、私は正金銀行支店長の松倉吉士という方の宅へ招かれて、在留日本人の紳士紳商の方々のため....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
マイル、長崎――ホンコン==一千七十マイル、合計一千八百五マイル。 午前上陸、正金銀行支店および郵船会社支店を訪問して帰船す。当夕九時、英船仏山号に移りてカン....