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正風
「正風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
正風の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
ん》を文壇に喚起する道具に過ぎなくなります。芭蕉《ばしょう》が死んでから弟子共が
正風《しょうふう》の本家はおれだ我だと争った話があります。なるほど
正風の旗を翻《....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
今の漫画は俳諧ならば談林風のたわけを尽くしている時代に相当する、遠からず漫画の「
正風」を興すものがかえって海のかなたから生まれはしないかという気もする。ほんとう....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
流行のただ中を得たものであり、虚実の境に出入し逍遙するものであろうとするのが蕉門
正風のねらいどころである。 不易流行や虚実の弁については古往今来諸家によって説....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見立てではなく、また俳諧によって点取り生活をしている営業の人という意味でもなく、
正風《しょうふう》とか、檀林《だんりん》とかいうまでもなく、一種の俳諧味を多量に....
「チューインガム」より 著者:寺田寅彦
諧でも「カピタンをつくばはせ」たり「アラキチンタをあたゝめ」たりしながらいわゆる
正風を振興したのであった。現在のチューインガムも、それが噛み尽されて八万四千の毛....
「けむりを吐かぬ煙突」より 著者:夢野久作
頃からの事であった。モウ四十に近い姥桜とは夢にも思えない豊満な、艶麗な姿を、婦人
正風会の椅子に据えて、弁舌と文章に万丈の気を吐き始めた。 彼女はスバラシイ機智....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
赤山靱負
町奉行兼物頭 山田一郎右衛門
船奉行 高崎五郎右衛門(高崎
正風の父)
屋久島奉行 吉井七郎右衛門
裁許掛見習 山口及右衛門
同 ....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
移されて居る。根岸派では、子規はじめ門流一同進むべき方向を見つけた気のしたこと、
正風に於ける「古池や」と一つ事情にあるものである。が、さて其を具体化することは出....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
ている。まだ兵隊ほどこなれないが、いだてんの合方をひかせてやるのなど、いよいよ大
正風景で愉快である。なんとも奇妙千万なのは、扇面で顔をかくして、いやらしい蝸牛《....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
近きを知らしむるものならざらんや。 元禄《げんろく》以前にありては俳諧は決して
正風《しょうふう》以後におけるが如く滑稽《こっけい》諧謔《かいぎゃく》の趣を排除....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
前も黄色の袈裟を着けるがよい」といわれた。その時分興然師はその言葉を実行する為に
正風会というものを起して居られた。
その時に私は小乗の教えは学びますけれどもそ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ならぬと思う。文明十一年の『老のすさみ』(五十九歳)に、 道の為に見侍るべき物は
正風体・秀歌大略・百人一首・秀歌大体・近来秀歌・未来記等なるべし。 とある。諸君....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
取入れたならば、どんな間違った史観に陥るやら知れなかったのである。 だからこの
正風の境目のはっきりと区切られるまでの間、あまり深々と立入って見ようとする人の無....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
に幼少のときから好きで好きでたまらないおじいさんが住んでいるからだった。名は明石
正風といって、彼とは血も濃い、母方の祖父にあたる人である。 もともと彼の母は、....