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此の儘
「此の儘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
此の儘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
て止めると、そんなら私《わらわ》の望み叶えてたもるか、さアそれは……叶わぬならば
此の儘、さア／＼／＼と糶詰《せりつめ》た後《のち》は男がそれまでに思召すのをなど....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
吉と知らずに、是まで亭主と思い真実を尽したのは、実に口惜しいから、仮令《たとえ》
此の儘死ねばとて、この怨は新吉の身体に纒《まつわ》って、此の後《ご》女房を持てば....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
に殺すとは捨置きにならん、拙者も元は右京の家来、二百六十石を取った藤原喜代之助、
此の儘捨置きにはならん、と云って大小を取出し、黒ペラの怪しい羽織を着、顔色変えて....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
な悪名《あくみょう》を付けられて堪《たま》るものか、己の店子に間違いが有っちゃア
此の儘に捨置かれねえ、何処《どこ》までも詮議を為《し》なけりゃアならねえ、他《ほ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の如何に拘わらず、既に貴方の叔父御に毒害を試みたという明白な罪跡が分りますから、
此の儘に捨て置く事は出来ません」余「何時拘引するのです」森「是から私が詳細の報告....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、彼はくやしくてならなかった。勿論、正面から手出しは出来ないのであるが、さりとて
此の儘おめおめと別れてしまうのも何だか残念である。あの女は一体何者であるのか、彼....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
のは……予て御先祖よりの御遺言状の事も少しは聞いているじゃアないか、仮令気違でも
此の儘には棄置かんぞ」 權「はい、私ア気も違いません、素より貴方さまに斬られて死....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
璃戸が閉っていて外が見えても出られませんよ、怪我をするといけませんよ」 助「なに
此の儘では居られない」 と云うので取って返して来て、がらりと明けて中へ這入って....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
、伴藏は手早く懐中へ入れましたが、伴藏の思うには、我が悪事を知ったは志丈ばかり、
此の儘に生け置かば後の恐れと、伴藏は差したる刀抜くより早く飛びかゝって、出し抜け....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
でると、手のひらへ真赤に付きましたから、 又「残念な、武士の面部へ疵を付けられ、
此の儘には帰られん、たとえ上役にもせよ憎い奴は中根善之進、もう毒喰わば皿まで、彼....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
助は夢中で居ります。 茂「お前さんの云う事は何んだか薩張り分りませんが、男女とも
此の儘何うも捨置く事は出来ません、御意見に背くようですが親父の前へ対しても打棄っ....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
い悪党にもせよ其の三人を助けなきゃア浮世の義理が立ちません、何うぞ業平の旦那様、
此の儘我ら一同をお通しなすって下せえまし」 文「ふうむ、そうか、そりゃ宜くない....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
もねえので、此処らをうろ／＼して居る所だが、貴女の死のうとするのを見掛け、どうも
此の儘見捨てゝ往く訳にゃアいきやしねえから、貴方の家まで一緒に送って上げやんしょ....
「或る秋の紫式部」より 著者:岡本かの子
んなにあの方をお慕い申していながら仲々お会いする勇気が出ませんのです。まあ今日は
此の儘、帰りますから、あとでこの色紙を奥様に差し上げて下さい。さようなら」 （妙....
「粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分）」より 著者:三遊亭円朝
つけて帰すような事をしたアだもの、若草だっても此の怨みを霽さずに置くものか、若し
此の儘に死ねば三日経たねえうちに伊之助を取殺すと云って死んだから、伊之助は足ぐれ....