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此の度
「此の度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
此の度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恥」より 著者:太宰治
覚悟をきめました。どうか、しっかりやって下さい。時々お手紙を差し上げます。貴下の
此の度の小説に於いて、わずかながら女性心理の解剖を行っているのはたしかに一進歩に....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
ばかりが頼りで、頓《とん》と出る事も出来ません、養子の身の上でございますからな、
此の度《たび》は伯父が大病でございまして、さぞお長屋の衆の御厄介だろうと思い実は....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
/\に発兌《うりだ》すこととはなしぬ 明治十八年十一月 若林※藏識 一
此の度《たび》お聞きに入れまするは、業平文治漂流奇談と名題《なだい》を置きました....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
で一時《いちどき》に取押えましたから、まア容易《たやす》く縄に掛けて会所へ廻し、
此の度《たび》御奉行様の御厄介に成りましたどうか何分宜しくお願い申します」 豊....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
である、来客も中々多く、後から後からと遣って来る、やがて叔父より客一同に対して、
此の度松谷秀子を養女にしたとの披露も終り、客より夫々の祝詞なども済み、爾して愈々....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
於て、唯一の豪の者ときこえた真柄十郎左衛門直隆取って返して奮戦した。十郎左衛門は
此の度の戦に景健後見として義景から特に頼まれて出陣した男だ。彼は講釈でも有名な男....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
係り役人に遇っても、必らず当家へ来たことを云わんように」 源「へえ畏まりました、
此の度は悪い疫が流行り、殿様には続いてお加減がお悪いとか申すことを承わりましたが....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
る悪人どもが自分の差配中に住居いたすを存ぜざる段、不取締に付|咎め申付くべき処、
此の度は免し置く、以後屹度心得ませい」 奉「恒太郎其の方父清兵衞儀、永々長二郎....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
、まことに突然、亡くなって、その涙も乾かぬうちに、わしのような者が位を継ぎ、また
此の度はガーツルードと新婚の式を行い、わしとしても具合の悪い事でしたが、すべて此....
「水仙」より 著者:太宰治
深いところがある。いちど受けた侮辱を、どうしても忘れる事が出来ない。草田の家の、
此の度の不幸に同情する気持など少しも起らぬのである。草田氏は僕に、再三、「どうか....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
り逢わず、未だ本懐は遂げませんが、丁度旦那様の一周忌の御年囘に当りまする事ゆえ、
此の度江戸表へ立帰り、御法事御供養をいたした上、早速又|敵の行方を捜しに参りまし....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
事を止め度くと心掛け居るものゝ、同類も追々に殖え何分にも足を洗う事叶わず、然るに
此の度其許に我等の悪事を見顕わされ誠に慚愧の至り、さりながら同類の手前何分捨て置....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
一 えゝ
此の度は誉れ高き時事新報社より、何か新作物を口演致すようとの御註文でございますか....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
が伊勢崎で合宿になったおかみさんよ」 妻「はアイー」 かめ「誠に不思議な御縁で、
此の度は此方の旦那様に助けられまして、行き所もない身の上で、可愛そうだと仰しゃっ....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
配しずに此方へおいでよ」 重「へい、昨夜は出ましてまだ碌々御挨拶も致しませんが、
此の度はまた何ともお礼の申そうようはございませんが、親方のお言葉に甘えて飛だ御厄....