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武備
「武備〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
武備の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
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細川家は、諸侯の中でも、すぐれて、
武備に富んだ大名である。元姫君《もとひめぎみ》と云われた宗教《むねのり》の内室さ....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
起って仕舞った。 ここに於て、軍議は二十五日総攻撃と定ったのである。当時城内の
武備の有様を見るに石火矢八十挺、二三十目玉から五十目玉までの大筒百挺、十匁玉より....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
しては、今日は兵力を動かすべき時機ではないが、今後七、八年ないし十年の後を期し、
武備の充実する日を待って、条約を引き戻すか、征伐するか、いずれかを選んで叡慮を安....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
えざる暗闘反目を続けていたのも薩摩の大久保一蔵だ。慶喜を家康の再来だとして、その
武備を修める形跡のあるのは警戒しなければならないとしたのは長州の木戸準一郎だ。 ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
の据らぬ、へとへとになった形を認めたが、医学士はかつて一年志願兵でもあったから、
武備も且つある、こんな時の頼母しさ。顔を見ると、蘇生った心地で、 「やあ。」と掛....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
返してはならない、なんでも時勢に適応して、大いに藩力を振わねばならない、それには
武備の振興が第一だといって、私は平士上隊でいるから、まず軍隊の調練に熱心に従事し....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
やろう」 四 忍術も支那から来たものである。六門遁甲が根本である。「
武備志」遁用術も其一つだ。 しかし忍術は日本に於て、支那以上に発達した。それは....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
でございますなあ。ちょっとでも公卿衆方が時世に慨して、兵書をお講じになられたり、
武備についてお心を配られると、すぐに迫害をなさいますようで。そうして公卿衆方に仰....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
か? カルタゴは、ローマと戦端をひらいた当時に於ては、ローマよりも富んでおり、
武備も完成しており、特に海軍に至っては、ローマなど、足下へも寄れないほど精鋭完備....
「秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
えって日本こそ侵略されるでございましょう」と進言した。折柄秀吉は征韓の志を起し、
武備兵糧を充実させた時であったから、天性の豪気いよいよ盛んに、直ちに右筆をして、....
「将来の日本」より 著者:新島襄
要するに、君の図画するところは他なし。すなわち公道正義をもって邦家の大本となし、
武備の機関を一転して生産の機関となし、圧抑の境遇を一変して自治の境遇となし、貴族....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
、いよいよその実行に着手するに至っても、彼はその敵の容易ならざるを慮って、ただに
武備を厳にするのみならず、しきりに神仏の加護を求めた。すでに述べた文覚江の島参籠....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
の目の前に横たわっている。彼は無敵艦隊に即刻の出動を命令した。総督が、せっかくの
武備を用にたたなくしているお恥ずかしい欠陥について陳述するといえども、そしてつい....
「福沢諭吉」より 著者:服部之総
、即ち史記以つて時勢の沿革を顕はし、政治以つて国体の得失を明かにし、海陸軍以つて
武備の強弱を知り、銭貨出納以つて政府の貧富を示」したものである。これに、文久元年....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
教練終了を幹部候補生資格の条件とするのは主義として賛同出来ぬ。「文事ある者は必ず
武備がある」のは特に日本国民たるの義務である。親の脛をかじりつつ、同年輩の青年が....