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武士の道
「武士の道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
武士の道の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
ゅ》も遺恨《いこん》もないに、朋輩ひとりを殺したからは、いさぎよく罪を引受けるが
武士の道だ。ともかくも市之助に逢って分別を決める」 彼は河原づたいに花菱へ引っ....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
に何とお詫《わ》びをいたされる、ばかめ、ばかめ、よくもおめおめ戻って来おったな、
武士の道というものは――お家の安泰というものは――」
――それは戦いに勝つこと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いっとき》が間に、そこまで御注進《ごちゅうしん》に上りまするほどに、あなた様にも
武士の道を御存じならば、それまでこれにお控え願いたい。引返してお立合い下さるなら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、その時は血気盛りでしたから、むやみに憤慨しました。いったい、家中の面目だの、
武士の道義だのと言うけれど、殿様――つまり国主大名といったような連中にも、家臣の....
「四十八人目」より 著者:森田草平
で、しばらく俯向いたまま無言をつづけていたが、ややあって、 「では、兄上は、私に
武士の道を捨てよとおっしゃるか」と、心外らしく聞き返した。 「そうだ、捨ててもら....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
訳を立てるだけで、妻と別れ、子と引放し、一家中を悲嘆の中へ突き落して――それが、
武士の道だろうか)
南玉は、二人の背後から、流行唄の
君は、高根の白雲か
浮....
「埋もれた日本」より 著者:和辻哲郎
るところを読むと、なるほどそうであったろうと肯ける点が非常に多いのである。戦国の
武士の道義的性格は決して弱いものではなかった。また真実を愛し、迷信を斥け、合理的....
「平民道」より 著者:新渡戸稲造
て武士が出現したと言うのが過言であるまい。道の道とすべきは常の道にあらずとやら、
武士の道を武士道と名付ける間はまだ武士の守るべき常道を穿《うが》ったものではある....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の信義だ、そう思ったからこそ、山木戸をむりに越え、村へ帰って来たのだ。――それが
武士の道にそむいているか」 「そんな枝葉の問題じゃない、大体、おまえの肚――性根....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
元のようにもどして与え、そして立ち去ろうとすると、 「――武蔵ッ、武蔵ッ、汝れは
武士の道を知らぬのかッ、知らずば、教えてやろう。まいちど、ここへ寄って来うッ」 ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
を試すように、武蔵は、 「その折、宗良親王が。――東の方に久しく侍りて、ひたすら
武士の道にたずさわりつつ、征東将軍の宣旨など下されしも、思いのほかなるように覚え....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
本のものは、建武、正平の頃から、大してよくなって来てはいないのだ。大楠公の奉じた
武士の道――抱いたであろう理想とは、まだまだ遠い世の中なのだ) と、夜具の中に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
たのか」 「いや、鎌倉御家人、一般をいっているのだ。阿呆な主人が、ふた言めには、
武士の道だの、忠節だのと、自分は持ちもせぬものを、家来には押しつける」 「待て。....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
であったのが、 鴨なくや弓矢を棄てゝ十余年 去来 というように家を弟にゆずって
武士の道を棄てた人でありますから、自然こういう考えも浮かんだのでありましょう。な....