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武官
「武官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
武官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
かり細かい楷書《かいしょ》を並べている。これはただの履歴書ではない。文官と云わず
武官と云わず、あらゆる天下の官吏なるものの一生を暗示する象徴である。……
「それ....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
った、ある早春の午前である。北京《ペキン》にある日本公使館内の一室では、公使館附
武官の木村陸軍少佐と、折から官命で内地から視察に来た農商務省技師の山川理学士とが....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
た。
将軍を始め軍司令部や、兵站監部《へいたんかんぶ》の将校たちは、外国の従軍
武官たちと、その後《うしろ》の小高い土地に、ずらりと椅子《いす》を並べていた。そ....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ぼ》って来るのだった。
保吉はこの間《あいだ》も彼の後《うし》ろに、若い海軍の
武官が二人、麦酒《ビイル》を飲んでいるのに気がついていた。その中の一人は見覚えの....
「外科室」より 著者:泉鏡花
り二階なる病室に通うあいだの長き廊下には、フロックコート着たる紳士、制服着けたる
武官、あるいは羽織|袴《はかま》の扮装《いでたち》の人物、その他、貴婦人令嬢等い....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
図が掛かっていて、支那の遼東半島が日本と同じ赤い色で色どられていた。学校じゅうの
武官と文官とが左右にならんだ。そこで今言った教頭の「報復」の話が始まったのだった....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
訓という武人があった。ある時、その城をあずかっている将軍が饗宴をひらいて、列席の
武官と文官一同に詩や絵や文章を自筆でかいた扇子一本ずつをくれた。一同ひどく有難が....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
る中国人の霊魂と性格とが、白煙のように飛び去った。それに代って、駐仏日本大使館付
武官福士大尉の烈々たる気魄が蘇って来た。 「おッ、俺は、今まで、何を莫迦な夢を見....
「沈没男」より 著者:海野十三
エクセター号の艦側から、濛々たる黒煙があがる。余は……(編集部より申す。海野ニセ
武官のブンタデレステ沖の海戦報告は、無電によってここまでは、本社と連絡がとれて、....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
一人は、例のソ連の特命大使ハバノフ。もう一人の巨漢は、その服装で分かるようにソ連
武官――くわしくいえば、極東赤旗戦線軍付のガーリン大将であった。 この両巨漢は....
「春」より 著者:岡本かの子
なかったのも、加奈子は皆と同様だった。京子が、その美貌ばかりを望まれて、Y伯、M
武官、そしてそれ等の男性に飽かれてフランス人のHさんにまで嫁いで行き、またちぐは....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
。したがって古来決して文をのみ尊み、武を賤むの事実あることなし。大宝令の官制にも
武官の設あり、貴紳・名族多くこれに任ぜられて怪しまず。しかして、鎌倉武士また多く....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
子百三十九人となる。女子の男子より多きは驚くべし。男客の中に僧侶二人、医者二人、
武官一人、船長一人、ロシアのユダヤ人二人、東洋人としては余一人、そのほかはみな英....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
を召しあがったんだな。」と、私も恐縮した。 「ええ、奉呈しました。それにお扈従の
武官たちにも出したのでした。そのおさがりです。」 「いい時に来あわせましたな。ひ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
れたが、緒方大将一行が兵器視察のため欧州旅行の途中ベルリンに来られたとき、大使館
武官の招宴があり、私ども駐在員も末席に連なったのであるが、補佐官坂西少将(当時大....