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武断
「武断〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
武断の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
文にかって居た将とすれば、信長は寧ろ真の武将であった。戦国争乱の時には文治派より
武断派の方が勝を制するのは無理のない話である。信長、印形を造らせた事があるが自ら....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
あるのである。ただ武官群(即ち軍部だが)が全体としてとも角、直接統帥の大権に基く
武断的命令系統をもっているために、この急進的な分子とそうでない分子との内部的対立....
「婦人改造と高等教育」より 著者:与謝野晶子
の度の大戦争などはどう考えても一時の変調であって、将来の生活に対しては時代遅れの
武断主義者を除く外|何人も武力を拒否する予感を持っていない者はありません。またや....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
たい何者であったか? 陸軍のアカデミー派は、逃走しながら彼を破門した。かくて、新
武断派に対する旧
武断派の癒《いや》し難き遺恨、火炎の剣に対する正統のサーベルの医....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
怒、おのれの生命たる主義に反するその暴行、権利に反するその暴挙、などは皆下層民の
武断政略《クーデター》であって、鎮圧されなければならないものである。正直なる者は....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
な仕事をなすことになるのであった。 しかるに、死刑を廃止せんがためにではなく、
武断政略の現行を押さえられた四人の不幸な大臣を救わんがために、それを廃止しようと....
「白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
南方面へ転出するという噂もありましたし、また、省政府筋と常に反目しがちで、急激な
武断政略を計画してるとの噂もありました。勿論こうした噂は、ある一部の人々の間にひ....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
した。マホメットという人物を宗祖として、近東|亜剌比亜の沙漠の国へ興った、非常に
武断的の宗教の、教主であるということであった。 で、これはこれでよかった。 ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
。襲撃組はみなつかまったが、シャトオブリアンが〈天上の妖術〉といっているように、
武断派にとって戦争は聖職で、摂理によって偉大な運命を背負わされていると信じている....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
ひとたび》合理の眼《まなこ》を以《もっ》てその外皮《がいひ》を看破《かんぱ》せば
武断政治の精神は毫《ごう》も百年以前と異《ことな》ることなし。江戸木板画の悲しき....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
してテームスのロンドン橋を渡らなければならなかった。けれど、このときには、計画的
武断行為は、頭のなかで、とても実現できぬと諦められていた――そのかわり頭のなかは....
「政事と教育と分離すべし」より 著者:福沢諭吉
の政治、共和なれども、その教育は必ずしも共和ならず。日耳曼《ジェルマン》の政治、
武断なれども、その学校は
武断の主義を教うるに非ず。仏蘭西の政体は毎度変革すれども....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ころまで堕ちきってしまったといってもよい。 世は義満の花の御所のあとを承けて、
武断将軍|義教に及ぶ時代だから、芸能の世界では種々新しいうごきが目に著きはじめて....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
ね。カフエー、タイガーの女給も二三年前から夏は洋服が多くなったようですね。」 「
武断政治の世になったら、女の洋装はどうなるでしょう。」 「踊も浴衣ならいいと云う....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
となり、鎌倉の“断”を仰ぐに至ったわけだが、それも遷延に遷延、今もって、 ――
武断もやむを得ず、積年の弊を一掃せよ。 との命はない。 維貞の飛脚では「評定....