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武者人形
「武者人形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
武者人形の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「丹下左膳」より 著者:林不忘
藤堂ら数士を失い、残るところは軍之助殿、各務氏、山東、轟の四人のみか――ナアニ、
武者人形の虫ぼしじゃアあるめえし、頭かずの多いばかりが能《のう》じゃねえ。しかし....
「旅だち」より 著者:豊島与志雄
まき》はだめだとしても、せめて柏餅だけは拵えたいとか、戦争もすんだこととて、古い
武者人形を少し飾ってはどうだろうかなどと、夕食のつどいに話したりすることがありま....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
対なものが投影している。一方には、従順に、勇敢に、献身的に、一色に塗りつぶされた
武者人形。一方には、自意識と神経と血のかよった生きた人間。 勿論、「将軍」に最....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
待ちなさい。わたしに工夫がある。」 五月の節句前であるから、おもちゃ屋の店には
武者人形や幟がたくさんに飾ってある。吹流しの紙の鯉も金巾の鯉も積んである。その中....
「魔都」より 著者:久生十蘭
額に苦悩の皺を刻んで呻吟をつづけている。それぞれ金モールの大礼服や燕尾服を着て、
武者人形然と坐っているのは、必ずしも酔狂のせいではなく、参賀から帰ったまま服を着....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
のが見えるか? 」 「見える。見える」 なるほど、言われてみると蝸牛の角の上で
武者人形のような小さい男が二人とも甲冑に身を堅め、栗毛の馬に跨って果し合いをして....
「三国志」より 著者:吉川英治
のこしたのみで、全部先へやってしまった。 そして嶮しい細道の坂上に、作りつけの
武者人形のように構えていた。 万政はやって来たが、これを仰ぐと、近づき得なかっ....