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武者絵
「武者絵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
武者絵の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道草」より 著者:夏目漱石
て見た事もあった。 その人はまた彼のために尾の長い金魚をいくつも買ってくれた。
武者絵《むしゃえ》、錦絵《にしきえ》、二枚つづき三枚つづきの絵も彼のいうがままに....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に表へ廻って、普通の客のように湯銭を払ってはいると、まっ昼間の銭湯はすいていた。
武者絵を描いた柘榴口のなかで都々逸の声は陽気らしくきこえたが、客は四、五人に過ぎ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
く出来ているので、男女ともに中途の階段を登ってはいる。石榴口には花鳥風月もしくは
武者絵などが画いてあって、私のゆく四丁目の湯では、男湯の石榴口に水滸伝の花和尚と....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
つあったのではなかった。打ち仰ぐ紺碧の空に、道心格子、月なみ、三人立ち五人立ちの
武者絵凧が、或は勝鬨をあげ、或は闘いを挑む様は、これや陽春第一の尖兵戦、江戸ッ児....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
私がいろいろな物を描くので人が珍らしがり、自分も自慢半分に盛んに描いたのはやはり
武者絵が多かった。 私は武者で好きだったのは始めは八幡太郎であったが、少し年を....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
う》どてらを着ていた。おかみさんが、弟子のそばで裁縫《しごと》をしていたものだ。
武者絵《むしゃえ》の元祖といってもいい人で、よく両国の万八《まんぱち》――亀清楼....
「山の手の子」より 著者:水上滝太郎
》の三十六怪選の勇ましくも物恐ろしい妖怪変化《ようかいへんげ》の絵や、三枚続きの
武者絵に、乳母《うば》や女中に手を曳《ひ》かれた坊ちゃんの足は幾度もその前で動か....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
錦絵の問屋、植甚というのがあるばかりであった。 店先に錦絵が並べてある。沢山の
武者絵や風景画や、役者の似顔絵や、美人画など……それを女は見ているのであった。 ....
「あのころ」より 著者:上村松園
、ランプを往来にかかげて夜店を張っている。その前に立って、芝居の役者の似顔絵や、
武者絵などを漁っている自分の姿をときどき憶い出すことがありますが、あの頃は何とい....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
採らなかったので、とりあえず、つてを求めて町絵師ではあるが、美人画や芝居絵よりも
武者絵を得意としている国芳を選んで住み込ませたのだった。 ……さすがに、この世....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
紙は一枚八厘か一銭であるが、錦絵の二枚つづきは一組五銭、七、八銭、十銭ぐらいで、
武者絵や風俗絵や、新聞記事を材料とした際物や、その種類はもちろん一様でなかったが....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
く出来ているので、男女ともに中途の蹈段を登って這入る。石榴口には花鳥風月もしくは
武者絵などが画いてあって、私のゆく四丁目の湯では、男湯の石榴口に『水滸伝』の花和....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
かど当時美人役者絵の画工としては国貞のあるあり。花鳥山水には北斎広重の二家あり。
武者絵にはまた北斎と国芳のあるあり。草筆《そうひつ》の漫画には北斎広重また夙《つ....
「車屋の小供」より 著者:田中貢太郎
明治も初めの方で、背後に
武者絵などのついた人力車が東京市中を往来している比のことであった。その車を曳いて....