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歩
「歩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
外套《がいとう》を着た男が一人《ひとり》、十二三歳の少年と一しょにぶらぶら仲店を
歩いている。少年は父親の手を離れ、時々|玩具屋《おもちゃや》の前に立ち止まったり....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
松山に渡った一行は、毎日|編笠《あみがさ》を深くして、敵の行方《ゆくえ》を探して
歩いた。しかし兵衛も用心が厳しいと見えて、容易に在処を露《あらわ》さなかった。一....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
すがた》で、あの祇園の桜がちる中を、浮《うき》さま浮さまとそやされながら、酔って
歩くと云うのでございましょう。里げしきの唄が流行《はや》ったり、内蔵助の濫行も名....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
幸福に山の手の邸宅に暮している。一しょに音楽会へ出かけることもある。銀座通りを散
歩することもある。………
主筆 勿論|震災《しんさい》前でしょうね?
保吉 ....
「狂女」より 著者:秋田滋
僕は重々しい律動的な跫音をきいた。普魯西の軍隊が来たのだ。そして僕は窓から彼等の
歩いてゆく姿を眺めていた。 普魯西兵の列は、蜿蜒として、果てしもなく続いた。ど....
「墓」より 著者:秋田滋
人の墓石のそばのところで、ピタリと停ってしまった。そこで、墓番は用心に用心をして
歩いてゆくと、まもなく、マランヴェール路の方角にあたって、幽かな灯影が見えた。抜....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
られでもした者のように呻き声を放った。 私はそこで河をひとが溯るように、自分の
歩んで来た一生をこうして逆に辿って行った。私は自分がその名さえ覚えていなかったほ....
「初雪」より 著者:秋田滋
長いクロワゼットの散
歩路が、あおあおとした海に沿うて、ゆるやかな弧を描いている。遥か右のほうに当って....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
の残りて堪えがたければ迚も寝られぬ事ならば、今宵は月も明らかなり、夜もすがら涼み
歩かんと十時ごろより立ち出で、観音へ参詣して吾妻橋の上へ来り。四方を眺むれば橋の....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ような簡単な器械で、実験をも始めた。 ファラデーはある日|賑やかなフリート町を
歩いておったが、ふとある家の窓ガラスに貼ってある広告のビラに目をとめた。それは、....
「寡婦」より 著者:秋田滋
じている広い楡の並木路を、たッたひとりでいつまでもいつまでも、往ったり来たりして
歩いているのです。私はよく部屋の窓から、この感傷的な少年が、両手を腰のうしろに※....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ゆく急流に乱されないのにも似ている。わたしがスリーピー・ホローの眠たげな森かげを
歩いてから、もういくたの年月がたっているが、今もやはり、そのころと同じ樹木が茂っ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
里さ行って、その娘を探しあてただとよ」 そう聞くと、二人はすぐさま巴里を指して
歩きだした。 大都会に一
歩あしを踏み入れると、彼等はその広いことと、往来の人の....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
人の心を酔わせるのだろう。 六月二十五日―― 生きものが、彼方にいて、生き、
歩き、走っていると考えてみる。……生きもの? 生きものとはなんであろう。そのもの....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
まった後で、町の居酒屋で一杯ひっかける楽しみのほか、何の考えもなく足を早めて道を
歩いて行きました。 伊作は丈の高い一番丈夫な男だけに、峠を登る時は、二人から一....