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歩す
「歩す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歩すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
しわたしは昨日《きのう》の午後、わたしの宿の主人や「な」の字さんと狭苦しい町を散
歩する次手《ついで》に半之丞の話をしましたから、そのことをちょっとつけ加えましょ....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
幸福に山の手の邸宅に暮している。一しょに音楽会へ出かけることもある。銀座通りを散
歩することもある。………
主筆 勿論|震災《しんさい》前でしょうね?
保吉 ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
のはただ、恐るべき退屈中の退屈だけだ。しかも女と云うやつは、ある程度まで関係が進
歩すると、必ず男に惚れてしまうんだから始末が悪い。」
俊助は思わず大井の熱心さ....
「早春」より 著者:芥川竜之介
曇天を透《す》かせた枝々に赤い蕾《つぼみ》を綴《つづ》っている。こういう公園を散
歩するのは三重子とどこかへ出かけるよりも数等《すうとう》幸福といわなければならぬ....
「手紙」より 著者:芥川竜之介
。こう云う時にはM子さん親子をはじめ、K君やS君も一しょに出るのです。そのまた散
歩する場所もこの村の前後二三町の松林よりほかにはありません。これは毛虫の落ちるの....
「或る女」より 著者:有島武郎
はしているが、活々《いきいき》とした光が添い加わって、甲板の上を毎朝規則正しく散
歩する白髪の米人とその娘との足音がこつこつ快活らしく聞こえていた。化粧をすました....
「或る女」より 著者:有島武郎
苔香園の表門を抜けて、紅葉館前のだらだら坂を東照宮《とうしょうぐう》のほうまで散
歩するような事もあった。冬の夕方の事とて人通りはまれで二人がさまよう道としてはこ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の一周の周期はかなり短くてわずかに五八四日(すなわち、一・六年)である。文化の進
歩するにつれて、数年という長さの期間で年代を数えるようになったころには、太陽の輪....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
と言うべきである。 攻撃兵器が飛躍的に進歩しても、それに応じて防禦兵器もまた進
歩するから、徹底した決戦戦争の出現は望み難いのではないか。 答 武器が攻防いず....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
上げます。―― 公子 皆、休息をなさい。(一同退場。) 公子、美女と手を携えて一
歩す。美しき花降る。二
歩す、フト立停まる。三歩を動かす時、音楽聞ゆ。 美女 一歩....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、(骨董子、向うから来るのは確に婦人だぜ。)と牛骨がいうと、(さん候この雪中を独
歩するもの、俳気のある婦人か、さては越の国にありちゅう雪女なるべし、)傭お針か、....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
咎めりゃ私が名乗って聞かせる、雀部といえば一縮じゃ。貴様もジャムを連れて堂々|濶
歩するではないか、親の光は七光じゃよ。こうやって二人並んで歩けばみんな途を除ける....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
きつけられる場合もある。総じて、特殊の使命を有する場合の外は、指導すべき人物が進
歩するに連れて、指導霊の変更がしばしば行われる。 問『地上に降る霊達は、いかなる....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
は大きな森に囲まれ、その真ん中が深い水溜りになっています。全く、こういう田舎を散
歩するのは愉快な事でした。 その中でも殊に日当りのいい場所に、川近く、気持のい....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
何人も簡単にこれを所有し得た時は内乱は簡単に行なわれたのであるが、武器が高度に進
歩する事が内乱を困難にして来た事も明らかに認めねばならない。刀や槍が主兵器であっ....