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歪
「歪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
歪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
の亡霊を、大殿様が一喝して御卻《おしりぞ》けになった時も、若殿様は例の通り、唇を
歪《ゆが》めて御笑いになりながら、
「融の左大臣は、風月の才に富んで居られたと申....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
とは見えないほど、澄み渡ったと思いますと、いつの間《ま》にか、前のようにホヤ一つ
歪《ゆが》んだ気色《けしき》もなく、テエブルの上に据っていました。
「驚きました....
「路上」より 著者:芥川竜之介
《つぐ》んでしまった。と、新田もさすがに本気すぎた彼自身を嘲るごとく、薄笑の唇を
歪《ゆが》めて見せたが、すぐに真面目な表情に返ると、三人の顔を見渡して、
「じゃ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
うど白椿《しろつばき》の下を去ろうとしていた。が、彼の顔を見ると、彼女は急に唇を
歪《ゆが》めて、蔑《さげす》むような表情を水々しい眼に浮べたまま、昂然《こうぜん....
「或る女」より 著者:有島武郎
笹縁《ささべり》のようなものを浮き上げて編み込んだり、ひどく伸び縮みがして模様が
歪形《いびつ》にならないように、目立たないようにカタン糸を編み込んで見たりした。....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
ながら雨の中を帰って行ってしまった。仁右衛門の口の辺にはいかにも人間らしい皮肉な
歪《ゆが》みが現われた。彼れは結局自分の智慧《ちえ》の足りなさを感じた。そしてま....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
べきものに対して憧憬を繋ぐ。既に現われ出たもの、今現われつつあるものは、凡て醜く
歪んでいる。やむ時なき人の欲求を満たし得るものは現われ出ないものの中にのみ潜んで....
「橋」より 著者:池谷信三郎
ことを、誰も教えてくれる人なんかありはしない。私たちは自分でさえ迷惑に思っている
歪められた幸運のために、あらゆる他から同情を遮られているの。私、別に同情なんかさ....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
―まるで形式を無視した、醜い盲人が斜めに身を支えている。その人物たるや、まったく
歪んだ、なにかの塊を引き延ばしたとも、或いはたがいに離れようとして徒らに力なくも....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
駄の小倉の緒、太いしっかりしたおやゆびで、蝮を拵えねばならぬほど、弛いばかりか、
歪んだのは、水に対して石の上に、これを台にしていたのであった。 時に、釣れまし....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
私が引受けなければなりませんが、しかし通信の内容は全然原文のままで、私意を加へて
歪曲せしめたような個所はただの一｜箇所もありません。その点は特に御留意を願いたい....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
基督教の一本調子な恋愛至上説だのは、僅かに真理の一部を掴んだに過ぎざる、甚だしく
歪んだもので、到底今後の人類を率いるに足りない。これに比すれば、この章に説かれて....
「トロッコ」より 著者:芥川竜之介
は左に海を感じながら、急な坂路を駈け登った。時時涙がこみ上げて来ると、自然に顔が
歪んで来る。――それは無理に我慢しても、鼻だけは絶えずくうくう鳴った。 竹藪の....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
事はない。それが書く気になったのは、江口や江口の作品が僕等の仲間に比べると、一番
歪んで見られているような気がしたからだ。こんな慌しい書き方をした文章でも、江口を....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
重点を置かるべきであったと信ずる。 モルトケ大将の作戦計画はシュリーフェン案を
歪曲したものとして甚だしく攻撃せられる。これはたしかに一理がある。若しシュリーフ....