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「歳余〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

歳余の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
骨董」より 著者:幸田露伴
したりして帰った。そしてまた舟を出して自分の旅路に上ってしまった。 それから半歳余り経た頃、また周丹泉が唐太常をおとずれた。そして丹泉は意気安閑として、過ぐる....
足迹」より 著者:徳田秋声
庄は伯母の家で、時々この家主の家の娘と顔を合わして双方が知っていた。娘はもう三十歳余りで、出戻りであったが、瀬戸物屋をしまってから、湯島の方へ引っ越して来た。母....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
われ、いかにも優さしく、私を見てにっこりと微笑まれるのです。打見る所、年齢は二十歳余り、顔は丸顔の方で、緻致はさしてよいとも言われませぬが、何所となく品位が備わ....
囚われ」より 著者:豊島与志雄
になってから、種々の都合上恒雄の家に起臥するようになったのである。それからもう半歳余りの日が過ぎた。彼はただ閑散なるままに懶惰な生活をして時を過した。 「君のよ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
まり寒いから子供ができたのかも知れない、」などと上さんは言っていた。もう今では三歳余りになっていた。彼女はその子供を育ててはいたが、少しもかわいがっていなかった....
祭りの夜」より 著者:豊島与志雄
してだけかも分らないが、あまり返事など聞こうとしない。田岡政代の家で働いてる四十歳余りの女で、政代のことを奥さんと呼び、政代は彼女を、お留さんと呼んでいるが、二....
中津留別の書」より 著者:福沢諭吉
ば、これを大切に思わざるべからず。子生るれば、父母力を合せてこれを教育し、年齢十歳余までは親の手許《てもと》に置き、両親の威光と慈愛とにてよき方に導き、すでに学....
日和下駄」より 著者:永井荷風
春《ゆくはる》の富士も拝まんわかれかな 蘇山人湖南の官衙《かんが》にあること歳余《さいよ》病《やまい》を得て再び日本に来遊し幾何《いくばく》もなくして赤坂《....
三国志」より 著者:吉川英治
楊儀は直ちに漢中へ急ぎ帰った。 詔を拝すと、孔明は、 「いざ、征かん」 約半歳余の慎重な再備と軍紀に結集された蜀の士馬三十万を直ちに起して、陳倉道へ向って進....