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「歳月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

歳月の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
に装《よそお》いしとなり。深志《しんし》あるものの所作《しょさ》なるべし。」が、歳月は徒《いたず》らに去り、平四郎の往くえは不相変《あいかわらず》誰の耳にもはい....
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
。娘はこの時すでに婿を迎えて、誰も羨むような夫婦仲であった。 こうして一二年の歳月は、何事もなく過ぎて行った。が、その間《あいだ》に朋輩は吉助の挙動に何となく....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
知れたからである。 自分は先生を見ると同時に、先生と自分とを隔てていた七八年の歳月を、咄嗟《とっさ》に頭の中へ思い浮べた。チョイス・リイダアを習っていた中学の....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
した事は無かった。年一年と苦労が多く、子供は続々とできてくる。年中あくせくとして歳月の廻るに支配されている外に何らの能事も無い。次々と来る小災害のふせぎ、人を弔....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
せる一人だった。 しかも浅はかな私ら人間は猿と同様に物忘れする。四年五年という歳月は君の記憶を私の心からきれいにぬぐい取ってしまおうとしていたのだ。君はだんだ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
男性は野の獣があるように、始めは甘んじて、勇んでこの分業に従事した。けれども長い歳月の間に、男性はその活動によって益※練絹の外衣の下に襤褸の肉衣を着る)、本能の....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
さなければならなかった。彼の死後プラトンはその師と同じ厄運を免れるために一二年の歳月を異境に過ごさなければならなかった。それで彼の教えはピタゴラス派と同様イタリ....
」より 著者:池谷信三郎
に、昔のままの十八の少女の姿をした彼女を発見するまでには、少なくも三四十年の永い歳月が要るのです。その間、女の幻を懐いて、嵐の夜もじっと山合いの小屋の中に、彼女....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
期――今から約四百|余年の昔でございます。もちろんこちらの世界には昼夜の区別も、歳月のけじめもありませぬから、私はただ神さまから伺って、成るほどそうかと思う丈の....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
心の準備――真に求むる者にして、最後に真理を掴まぬものはない。但しそれには多大の歳月を要する。時とすれば、その目的が地上生活中には達せられぬかも知れない。神は一....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
「これを綜合して考うれば、ファラデーは世界の生んだ最大の実験科学者なるべく、なお歳月の進むに従って、ファラデーの名声は減ずることなく、ますます高くなるばかりであ....
人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
ない。そして彼が出し切れなかつたこれらすべてのものは、もしも天が彼に借すに相当の歳月をもつてしたならば彼は必ず作品のうえにこれをみごとに盛り上げてみせたに違いな....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
上の文明は、有形上の文明のごとくたやすく模擬することあたわず、かつその進歩は永き歳月を要するをもって、一両年間にその成功を見ること難ければなり。しかれども、もし....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
西尾氏が長老になり、水谷氏また病み、平野氏も違った陣営にあることを思うと、十年の歳月を感じて感無量である。 ついで社会党は二十一年の総選挙で九十八名、二十二年....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
人々の興味をひき爾来、満州建国、東亜連盟運動の世界観に若干の影響を与えつつ十年の歳月を経て、遂に今日の東亜連盟協会の宣言にまで進んで来たのである。 昭和七年夏....