死に方[語句情報] »
死に方
「死に方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
死に方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
がなかったばかりではない。死に甲斐さえもなかったのだ。
しかしその死甲斐のない
死に方でさえ、生きているよりは、どのくらい望ましいかわからない。私は悲しいのを無....
「或る女」より 著者:有島武郎
っていた。葉子はその青年を思うさま翻弄《ほんろう》した。青年はまもなく自殺同様な
死に方をした。一度生血の味をしめた虎《とら》の子のような渇欲が葉子の心を打ちのめ....
「星座」より 著者:有島武郎
ような笑顔を見せた。
「はははは、何もそう泣かんでもいいよ。……その男は気の毒な
死に方をしたけれども、いわば自分の大切な使命のために死んだんだから、悔《くや》む....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
に立っていたこともあるという。しかもそれを話した婆は、やはり古塚のほとりで怪しい
死に方をしていた。またそればかりでない。近い頃にも関白殿の花の宴《うたげ》に、玉....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
、いずれ此の物語を読んでゆかれるうちに諸君は、それがどのような人物で、どのような
死に方をしたのであるか、おいおいとお判りになってくれることであろう。それにしても....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
の証明書から最早絶対に疑うことが出来ない。しかも綾子夫人は七月三十日にあのような
死に方をしている。夫人を殺したのはどんな男だ? それは全く手懸りがなくなった。夫....
「地球盗難」より 著者:海野十三
んだが、このことは君の……」 といいかけて、大隅はハッと気がついた。あの無惨な
死に方をした武夫の父のことを喋っていいものだろうかどうだろうかと躊躇していたが、....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
妹を傷つけようと企てたが、その結果が予想以上に大きくなって、兄妹があまりに物凄い
死に方をしたので、彼も急におそろしくなった。彼もおなじ宗教の信者であるだけに、い....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
することの出来ないような人間は、たとい悪魔を手先に使ったにしても、結局はあわれな
死に方をしなければならないのでしょう。わたくしはそんな人間ではございません。わた....
「海亀」より 著者:岡本綺堂
に叫んだ。 「君、まあ落ちついて話してくれたまえ。それじゃあ美智子はなにか変った
死に方をして、君もその場に一緒に居合せたのだね。」 「むむ、一緒にいた。最後まで....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
に葬られるというが、この弥三郎は玩具屋の店で吹流しの魚腹に葬られたわけで、こんな
死に方はまあ珍しい。 龍宝寺のあるところは今日の浅草栄久町で、同町内に同名の寺....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
ントン拍子にいくと、とかくに魔がさすもので、李香はこの杭州にいるあいだに不思議な
死に方をしてしまった。」 「李香は死んだのか。」 「それがどうも不思議なのだ。李....
「寡婦」より 著者:秋田滋
いました。私はその一家の最後の三人の男を知っておりました。三人が三人、同じような
死に方をいたしました。この頭髪は、そのなかの最後の男のものなのです。その男は、十....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
グッと引いた。 「わッ」と声を立てたきり、空を掴んで武道者は、見掛けに依らぬ脆い
死に方。 美少年は後から、トンと武道者の背を蹴った。前にバッタリ大木が倒れた状....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
を絞ったのである。一生の思い出となることだから、何とかこう、薬学家らしい堂々たる
死に方をしたいと考えた。毒物を盃に盛って、一と息に飲み下だし、盃がまだ卓子の上に....