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死に水
「死に水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
死に水の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
だねえ。……岡さんいって聞かせてください、貞世はどんな死にかたをしたか。飲みたい
死に水も飲まずに死にましたか。あなたと愛子がお庭を歩き回っているうちに死んでいま....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
合ったのでござんすが、あなたさんの御縁の方とわかって見りゃあ、見すごしもならず、
死に水は、このいやしい手で取ってさし上げましたよ――御臨終《ごりんじゅう》は、お....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
ちやもんぺの縞目をおろおろとのぞいて廻る。それを知ると少女たちの声はひとしきり必
死に水と助けを求める。 「おじさんミズ! ミズをくんできて!」 髪のない、片目....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
に立っている柘植の家とは、何のかかわりもねえのですよ」
これで、お高が父として
死に水まで取った相良寛十郎が、ほんとのおゆうの良人の相良寛十郎でないことだけは、....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
、これが僕の最期なのか。」 清君は歯をくいしばって、だんだん凍えてくる手で、必
死に水をかきわけた。 年老いた東京のお母さまの顔が、雲の中にぼんやりと浮かんで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
かずに入ったのだった。 だから彼は、出陣支度の忙しない間に、からくも子としての
死に水を取っただけで、あとの葬儀万端さえ見ることが出来ずに軍旅へ急いだのである。....